昨晩も雨模様・・・
道ばたにはいろいろな花が咲いています。
さて夏の星座シリーズ、さそり座の続きです。
さそり座は神話では鼻持ちならない勇者「オリオン」を倒した
神様からの刺客で、その功績を称えられ星座になったということに
なっています。
そのため「オリオン」はいまだに「さそり」が恐くて、さそりが
昇るころには西の空に沈み、さそりが沈む頃に東の空に昇るという
追いかけっこを続けているのだそうです。
いくらオリオンがイヤなやつだったとは言え、危険な毒虫をそんなに気軽に
空に飾って良いものかと疑問に思う方はいないでしょうか・・・?
さそり座の周りの星座がわかるようになってくると、実はこの「さそり」
夜空では結構苦労しているのかも知れないということが分かってきます。
さそり座を中心とした星座の写真をお見せすると・・・
さそりの上には「へびつかい座」、後ろ(左)には「いて座」、右下には
「おおかみ座」と「ケンタウルス座」、右上には「てんびん座」があります。
ここで「てんびん座」は前回「さそり座」の一部だったというお話を
したので、そういう眼で見るとさそり座のとなりは「おとめ座」と
いうことになります。
こういう状況を頭に入れたうえでプラネタリウムソフトのステラ
ナビゲータで星座絵を見てみると・・・
「さそり座」がいかに苦しい状況にいるか分かってきます。
上からは「へびつかい座」に踏んづけられ、後ろからは「いて座」に
弓で狙われ、下からは「ケンタウルス座」に槍を突きつけられ
(オオカミ座を狙っているようにも見えますが・・)、
さらには(てんびん座がさそりのツメだとすれば)おしとやかなはずの
「おとめ座」にも蹴飛ばされているようにも見えます。
まさに踏んだり蹴ったりの状態・・・
「へびつかい座」というのは蛇を巧みに操るお医者さんですので、サソリも
研究対象にしようと拘束状態にしているのだろうか?・・・ などと思えて
きます。
サソリにしてみればせっかく空に上げてもらったのに、ずいぶん居心地の
悪い場所だと憂鬱な毎日を過ごしているのではないかと、少し可哀相に思えて
来ます。
(続く)
オリオンとさそりの追いかけっこですが、日本でも日本らしい見方がありますね。
オリオンの三ツ星付近を指して酒枡星という和名があり、アンタレスとその両脇の2星を指してかごかつぎ星という和名があります。
このかごかつぎは酒枡星に酒かす代の借りがあるため、酒枡星が上がってくると逃げていってしまうのだそうです。
荒川さま
コメントをありがとうございます。
日本の星座話にもおもしろいものがありますね。
奇しくも日本でもがごかつぎ星と酒升星の追いかけっこが
西洋とは攻守交代して行われているのがとても興味深いですね。
洋の東西を問わず、昔の人たちは結構注意深く星空を観察していて
アンタレスと三つ星が同時に見えたことがないのを知っていて、
こういった逸話を既存の星座に割り当てたのかも知れませんね。
かごかつぎ星についてはこのブログのこちらでも以前に
紹介させて頂きましたのでよろしければご覧下さい。