日の出光学の双眼鏡<ヒノデ5×20-A4> その5

今朝はとてもクリアに晴れ上がっていました。

150530fuji

富士山がまるで絵に描いたようでした。

150530hasi

午後までは青空だったのですが、その後雲が広がり、夜には曇って
しまいました。

さて今日もヒノデ5×20-A4のレビューですが、そろそろまとめに
入りたいと思います。

これまで紹介してきましたように、従来機に較べてところどころに
マイナス要素(少し重いとか、周辺像が甘いなど)はあるものの、
それを補って余りある使い勝手の良さや、快適な見え味などのプラス
要素が多くある製品になっています。

昼でも夜でも、近くでも遠くでも気持ちよく見ることができるので
いつでもポケットに入れて持ち歩きたくなるほどです。

もちろんもっと軽くて小さな製品はあるでしょうし、もっと格上の
製品を使えばもっとよく見えると思います。

でもポケットの入れられるくらい気軽な大きさで、ストレスフリーな
見え味の双眼鏡というのはかなり貴重な存在だと思います。

今回このレビューを書くためにかなり長い時間A4をはじめいろいろな
双眼鏡で星空を眺めました。

確かに口径の大きなものを使用すれば目に見えない暗い星や、星雲
星団がハッキリ見えるようになります。

でも口径が大きくなればなるほど重くて、倍率も高くなりますので
肉眼で見える世界とのギャップがドンドン広がって、非現実的な世界に
踏み込んで行く感じがします。

でもA4が作る5倍の視界というのは、自分がジッと凝視したときの
視界の範囲をより鮮明に見せてくれる感じがして、肉眼の延長上の
世界が展開される感じがします。

何とも感性的な表現しかできなくて歯がゆいのですが、口径の大きな
双眼鏡が肉眼とは別次元の世界を見せてくれるのに対して、A4は
肉眼ではハッキリしない部分を克明に見せてくれて、不思議な満足感が
得られます。

口径20mmの双眼鏡なんて星を見るのには非力すぎて使えないよ・・・
などというマニア的な発想が実は私の中にありました。

でも、A4を使っての星空散歩はとても楽しかったです。

月がなく良く晴れた晩にA4で天の川を見ていると、そこいら中に
星の塊(星団やスタークラウド)や星ではないシミのような光(星雲)が
見え、星図と見比べながら見ると、それはメジャーなメシエ天体達でした。

150530seiya

天の川の四角で囲んだあたりはメシエ天体がたくさんあるところ
なのですが・・・

150530seiya_9253

A4でも上の写真に記入したメシエ天体を単なる星とは違う見え方を
するものとして見つけることができました。(写真のように見えるという
訳ではありません。念のため・・)

もちろん従来機でも見つけることはできるのですが、A4のほうが
見え味がよいのでより簡単に見つけることができました。

口径20mmの双眼鏡でも充分に星空を楽しむことができることを
改めて気づかせてくれました。

初心者の方がはじめに購入する双眼鏡として、またベテランの方が
サブの双眼鏡として使用するのに、とても、とてもお奨めの機種だと
思います。(完)

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
カテゴリー: 天文関係, 星空, 望遠鏡・機材, 自然 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください