NAGAMITSU-60MAXIが来た

今日も雨模様の一日です。

150709hatake

この分だと今年は水不足の心配はなさそうですね。

さてスコープテックの新商品「NAGAMITSU-60MAXI」(ナガミツ・ロク
マル・マキシ)が今日届きました。

150709nagamasa0

想像していたとおり長いです。

150709nagamasa3

口径60mm、焦点距離1200mm F20の長焦点屈折鏡筒です。

昔々、まだ私が学生だった頃はこのスペックの望遠鏡が販売されて
いました。

とてもよく見えると評判だったのであこがれはあったのですが、縁の
ないままでした。

ここ数年、ネットオークションで見かけたときは何度か入札した
こともあったのですが、結構よい値段がついてしまい落札は叶い
ませんでした。

そんなこともあり昨年来の開発計画を知り発売予約開始とほぼ同時に
ポチってしまいました。

スコープテックさんが60mm屈折の頂点を目指す製品として気合いを
いれて作られた製品なので、天気が悪くて星は見えないのですが、
覗く前からワクワクです。

思わず望遠鏡の長さ比べをしてしまいました。

150709nagamasa2

上から

・NAGAMITSU-60MAXI(D60/f1200)
・STL80A-MAXI (D80/f1200)
・A80Mf(D80/f910)
・遊星号(D50/f800)
・ラプトル60(D60/f700)

図らずもNAGAMITSUがスタパにある望遠鏡の中で一番長い物になり
ました。(以前10cm/F15の鏡筒を所有していましたがあまりに長すぎ
持てあましてしまい手放しました。)

STL80A-MAXIと焦点距離は同じですがNAGAMITSUのほうがフードが若干
長い分、2cmほど長いです。

また接眼部の構造の違いから、メインの筒の部分がNAGAMITSUのほうが
長いのでよけいに細長く見えます。

150709nagamasa1

ポルタに載せるとこんな感じ。

天頂ミラーを使えば微動ハンドルに手が届くポジションを取れますが
直視では長いフレキシブルハンドルを準備しないと使えないですね。

高倍率を使うことが多そうなので赤道儀に載せて使うほうが現実的
かも知れません。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
カテゴリー: 天文関係, 望遠鏡・機材 パーマリンク

NAGAMITSU-60MAXIが来た への6件のフィードバック

  1. 小澤 利晴 のコメント:

    小澤です。
    オーナー様のNAGAMITSUのレポート、楽しく読ませていただきました。実際に星を見られた時のご感想がとても楽しみです。
    私も遊び心満載の屈折と思います。ただコンセプトがややわかりずらく購入には至っておりません。
    まず、対物レンズ、日本の職人気質によって磨かれた最高レベルの精度、5層マルチコートとなっていますが、実際のところ屈折の対物レンズでここまでの精度とコーティングが要求されるものなのでしょうか。
    これがニュートンの反射鏡ならば限りなく、精度を追求するというのはわかります。

    もう一つ削り出しの覗き穴式ファインダーというのがどうも。私もスコープテックさんの鏡筒をいくつか使った経験がありますが、もともとこの覗き穴式ファインダーというのが、もっと鏡筒から離れた位置につけてくれないとどうにもこうにも星が導入できないのです。顔が鏡筒に当たってしまいかなり離れた位置から出ないと覗けません。それも削りだしで作っているとのこと。この鏡筒はもともと初めて望遠鏡を持つ初心者対象ではないと思います。それならばこれを省いて光学ファインダーを台座だけでなく本体も標準装備してくれればいいかなと思っちゃいます。この長さの鏡筒で覗き穴式では、天頂の星をどのようにして導入しろというのでしょうか。

    鏡筒内のつや消し塗装や、バッフルにこだわるのは理解できますが、これもそこまで必要なのかと疑問です。

    レンズ精度やコーティング、つや消しを実用的なレベルにして、その代わり対物セルの剛性を上げて光軸調整装置を付けて、覗き穴式ファインダーを無くして光学式ファインダーをつけてくれればおそらくより使いやすいものになると思いますが。
    以上、あくまでも私の個人的意見です。
    オーナー様の率直なご意見を頂戴できれば幸いです。私の意見が未熟で私がわかってないのかもしれません。その意味でオーナー様及び他の方のご意見を是非ともお伺いしたく、コメントさせていただきました。

  2. スタパオーナー のコメント:

    小澤さま

    拙ブログへのコメントを頂きどうもありがとうございます。
    確かにNAGAMITSUはいろいろと突っ込みどころがあるかも知れないのですが、一つ言えることはスコープテックの大沼社長が極めてマニアックな視点から一切の妥協をせずに60mmアクロマート機の最高峰を目指し、これに賛同できるマニアに向けて発売した製品であるということです。
    賛同できないならば買わなければ良いだけの話です。
    もうあと数千円足せばSTL80A-MAXI(D80mm/f1200mm)が買えるわけで、どちらがよく見えるかといえば絶対に口径80mmのSTL80A-MAXIのほうがよく見えるわけで、60mmとしての最高峰を所有することに 意義が見いだせるかどうかというところだと思います。
    最高峰を目指すというのがコンセプトである以上、どこか一つでも手を抜いた部分があればそこで性能は頭打ちになってしまうので、性能に関わるレンズ精度やコーティング、つや消しには特に気を使っているのだと思います。
    まあ追々詳しくレポートをさせて頂きますのでお楽しみに。

  3. 小澤 利晴 のコメント:

    小澤です。おはようございます。
    オーナー様、お忙しいところお返事をくださいましてありがとうございました。
    所有する意義を見いだせるかどうか、確かに私もそう思います。
    趣味のものには2通りありますね。実用的な機能を持っているものと、今回のNAGAMITSUのように所有することに喜びを感じるもの、、これらを選択するのはおっしゃる通り各人に任せればよいと思います。

    マニアックな望遠鏡として私が過去に所有したものの中で出色だったのは笠井さんのシーフシュピーグラーでした。これは望遠鏡周辺の気流に恐ろしく敏感な大変クセの強い望遠鏡でしたが、条件が決まった時の像の切れ味は他のものとは次元が違うくらいすごいものでした。今回のNAGAMITSUも、星を見てどうか、これにつきますね。

  4. スタパオーナー のコメント:

    小澤さま

    そうなんですね、NAGAMITSUは(今のところ)世界で200本しかない望遠鏡であるとか、異常に細長い鏡筒を眺めてワクワクしたり、角度によっては黒い穴にしか見えない鏡筒をのぞき込んでニヤニヤしたりと、最高の酒の肴になると思える人が買う類いのモノだと思います。
    突っ込みどころもあるとは思うのですが、個人的にはそんな部分を吹き飛ばすほどのパワーがNAGAMITSUにはあると思っていますが・・・・。

    シーフシュピーグラー所有されていたのですね。
    ものすごく憧れがありましたが、実際の運用面で(当時はマンション住まいで)無理があったのと、商品説明では絶対といって良いほど悪いことを書かない笠井さんがかなりクセの強い望遠鏡であることを明言していて、相当なじゃじゃ馬であることが予想されたので手を出しませんでした。
    でも一度でいいから覗いてみたいというのも本音です。(^_^;)

  5. 小澤 利晴 のコメント:

    オーナー様、おはようございます。小澤です。
    そうですね。NAGAMITSU、このレンズ正面から見た図は、すごすぎます。これは確かに大いにマニア心をくすぐりますね。とにかく大沼さんが完璧なものを作りたかった、理屈ではなくそれを具現した製品なのでしょう。

    シーフシュピーグラーですが、今から12年くらい前に購入し、使っておりました。口径11センチの物です。感想はとにかく望遠鏡周りの環境に左右される、コンクリート住宅など、蓄熱する構造物の近くはだめ、ベランダもダメ、近くに人が数人来て望遠鏡を囲むとダメ、自分一人で公園など広い所で使う、それも頭を主鏡側に置くと熱で像が劣化するから天頂プリズムを主鏡と反対側に向けて副鏡筒側から覗く、と、まあこんな感じです。この条件がクリアされないと実に凡庸な像になります。その代わり意外といえば意外なのですが、途中が中空となっているにもかかわらず、副鏡筒にびっしり設置された緻密なバッフル、(位置も完璧に計算されているのが脅威)によってコントラストはかなり上質な屈折を凌駕するほど良いです。また、順応が非常に早い。これは構造上納得できます。条件が揃った時のクリアな像は他では味わえないものでした。対象で何が良かったというととにかく月です。月は10センチアポを軽く超えて、これに勝ったのは18センチマクストフニュートンでした。反面惑星は月ほどのインパクトが無く、15センチマクストフニュートンの勝ちといったところです。
    一つ確実に言えることは像のクリアさですね。何を見てもやや光学系を通して物を見ているという感覚があまりありません。視野がやや寒色系ですので、ああやっぱり裸眼とは違うんだなと気付く事がよくありました。クセは強いもののやはりこれはすごい望遠鏡でした。
    その後、観望場所がベランダ一辺倒になったため、手放しましたが、思い出に残る望遠鏡という意味ではこれ以上のものはものは無かったですね。

    話が長くなって申し訳ありませんでした。

  6. スタパオーナー のコメント:

    小澤さま

    シーフシュピーグラーの詳しいレポートありがとうございます。
    まさにじゃじゃ馬、おもしろいですね。
    予見したとおりベランダ観測派には運用が厳しい機材であったのですね。
    それでもますます覗いてみたくなってしまいました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください