国立天文台に行ってきた

一昨日お知らせしたように今日・明日は国立天文台の特別公開日
「三鷹・星と宇宙の日2015」が開催されています。

151023mitaka1

ここで行われる天体観望会のお手伝いで午後から出向きました。

国立天文台は本来天文学の研究をする機関の施設なのですが、ここ数年
天文学の普及にもとても力を入れていて、施設のミュージアム化が
進んでいます。

以前は天文学や科学の歴史を語るうえでものすごく重要な観測機材が
朽ち果てそうになって敷地のあちこちに転がっていたのですが、
丹念に発掘して保存・展示するようになっています。

151023mitaka5

今回見学してとても嬉しかったのは三鷹の天文台の象徴とも言える
65cm屈折望遠鏡の設置された天文ドームが「天文台歴史館」として
改装されていて、とても雰囲気のよいミュージアムに生まれ変わって
いたことです。

前回訪問したのは3年前ですが、このときはまだ古い機材がゴロゴロ
散在していたように記憶しています。

太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)も整備が進み、太陽光を導入する
ミラーがちゃんと動くようになっていました。

151023mitaka4

ここの地下には古い観測機材がたくさん展示されていて、これまた
マニアックな人間にはとても楽しい空間です。

151023mitaka3.

古い望遠鏡もたくさん展示されていて、最近ではあまり見かけない
エアリー型と呼ばれる赤道儀がたくさん並んでいて望遠鏡オタクの
私はしばらくその場所から動くことができませんでした。

生憎の曇り空で星は見えそうになかったのですが、望遠鏡を準備。

151023mitaka2

遠くに置いたiPadに月の写真を映し、望遠鏡で見て頂くという
苦し紛れの観察会となりました。(向こうのオレンジのはっぴを
着ている人のところにiPadがあります。)

151023mitaka

望遠鏡で覗くiPad画像は意外にリアルで、結構皆さんが喜んで
下さいました。

毎年10月に行われるイベントなので、今年がダメでもぜひ機会を
見つけ参加してみて下さい。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
カテゴリー: その他星関連, 天文施設, 天文関係 パーマリンク

国立天文台に行ってきた への4件のフィードバック

  1. てる坊 のコメント:

    いつも楽しく拝見しています。
    私は今日行くつもりです。なので、昨日の記事でお会い出来ないのを知り残念に思いました。
    去年アインシュタイン塔の地下に保存されている、沢山の望遠鏡を見ることができて、観測する為にとても工夫されて、大切に使われていたのだと感銘を受けました。
    手作り感が、当時の研究されていた方々の熱意を伝えてくれました。
    明日の講演も楽しみです。
    そのうちにスターパーティ様に宿泊したいと思っています。その時はよろしくお願い致します。

  2. スタパオーナー のコメント:

    てる坊さま
    コメントをありがとうございます。
    手作り感の強い機材を見ていると、自分も昔々いろいろ自作していた頃を思い出しワクワクしてしまいます。
    台内を見学すると市販品では間に合わない時に、必要な観測機材を自ら作るという風土は今も続いているという事がわかります。
    新しい観測や研究をするためには観測装置を作るところから始めるのですね・・・

    三鷹は今日のほうが展示がたくさんあってより楽しむことができると思います。
    楽しい秋の一日をお過ごし下さい。

  3. Condor のコメント:

    いつも拝見させていただいております。
    さて、写真の太陽塔望遠鏡地下にある手作り感たっぷりの古い望遠鏡群は、戦後愛知県の豊橋で私設向山天文台を開所、その後東栄町に移り長年「天文を通しての社会教育」を実践された故金子功氏の手作りによる望遠鏡達です。金子氏は金子式プラネタリウムの製作者として知っている方も多いと思いますが、アイデアいっぱいの望遠鏡や観測所も自作され、晩年まで信念を曲げることなく独自の教育活動されました。
    そんな金子氏の自作された機材が縁あって国立天文台に寄贈され現在の場所に収まっています。
    この寄贈の経緯については、国立天文台 天文情報センター「アーカイブ新聞(pdf)」の第740号 741号に紹介されていますのでよろしかったら読んでみてください。
    以上、金子氏を師と仰ぐCondorでした。
    これからもブログを楽しみにしております。

  4. スタパオーナー のコメント:

    Condorさま

    たいへん貴重な情報をありがとうございます。
    紹介させていただいたエアリー型(イギリス型?)の赤道儀は皆基本的な構造が同じでしたので、天文台の下請けのようなところで同じ人が作られたのだろうな・・
    などと漠然と思っていたのですが、そんなドラマがあったのですね。
    とても参考になり、興味深く思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください