今日は台風で荒れ模様の天候。
でも夕方には雨が上がり薄日が射すほどまでに回復してきました。
さて「双眼鏡シリーズ」です。
9.双眼鏡で楽しむ星巡り
9-2. へび座+へびつかい座周辺(の続き)
ABK009 へびつかい座 ポニアトスキーの牛座(小ヒアデス) 分類:星列(古い星座)
へびつかい座とへび座尾部の中間あたりに以前からとても気になる星列があります。
○のあたりを拡大して見ると
おうし座の頭にあたるV字形の星の並び(ヒアデス星団)によく似た星列があります。
そんな眼で見るとおうしの角にあたるあたりにも星がありますし、スバル(M45=代表的な散開星団)があるあたりにも、散開星団(IC4665)があります。
(位置的には少しV字に近くて無理がありますが、双眼鏡で見るIC4665は肉眼で見たスバルのような感じがします。)
肉眼でもハッキリ分かるほどの星の塊なのに、へび+へびつかいの星座からは仲間はずれにされている感じで、とても不自然と思っていました。
そんなわけでこのあたりを蛇遣いの小牡牛と呼んでいたのですが、「フラムスチュート天球図譜」を見ていたら昔々はここに星座があったことが分かりました。
その名も「ポニアトスキーの牛」。
昔の人達も小ヒアデスを見て、ここに牛の星座を作ることを思いついたのかと考えると、とても楽しくなりました。
ぜひ小さな「おうし座」を見つけてみて下さい。
ABK010 へび座(尾部) 天の川の飛び地 分類:散開星団
へび座の尾部は天の川の中に埋まっているのですが、上の小ヒアデスから少しわし座のアルタイルの方向に双眼鏡を振ると、天の川よく見える時は肉眼でも天の川の飛び地のように見えるスタークラウドがあります。
ずいぶん星が多い場所だな・・・と思って調べてみると実は大きく広がった散開星団がふたつ並んだ場所でした。。
IC4756と呼ばれる散開星団でNGC6633という散開星団と並んでみることができます。(もちろん条件の良い日に見てですが・・・。)
望遠鏡では見えにくい双眼鏡ならでは眺めだと思います。
ABK012 へびつかい座 ラースアルハゲ キツネ星列 分類:星列
へびつかい座の頭の星(ラースアルハゲ)とヘルクレス座の頭の星(ラースアルケチ)は双眼鏡の視野に同時に収められるほど接近していて、ラースアルハゲの白とアルケチのオレンジがとても対照的で色の対比が楽しめます。
このあたりを詳しく眺めていると、なかなか面白い星の並びがあります。
ラースアルハゲーを見ていると、この星を取り囲むように星がバラバラと
散らばっています。
鼻がピカピカ光るキツネに見えてきました。
この星列を「へびつかい座ラースアルハゲ キツネ星列」と呼びます。