今日は晴れから雨、そしてまた晴れというめまぐるしい一日でした。。
夕方には天気雨になって虹が見えていました。
夜は2日続きのダブルヘッダー・・・・、夏休み終盤ということもあり、体力の限界に挑戦している感じがします・・・・・
さて「双眼鏡シリーズ」です。
9.双眼鏡で楽しむ星巡り
9-3. ヘルクレス座周辺
本節ではヘルクレス座にある特徴的な星群と球状星団M13を紹介します。
本題に入る前にまずはヘルクレス座の探し方から・・
ヘルクレス座は全天で88個ある星座のうち大きいほうから5番目の星座でかなり大きい星座といえます。
ただ、大きな星座の特徴として星座を形作る星たちが暗く、結び方にかなり無理がある傾向が強いです。
3等星前後かそれ以下の星で形作られるヘルクレス座は夜空の中で見つけるのにかなり苦労するかも知れません。
こと座のベガとかんむり座の中間にある「K」の形が目印なのですが位置関係を良く頭に入れておかないと、うまく見つけられないことがあります。
ベガとはくちょう座のデネブをベガ側に2倍延ばしたあたりにKの中央があると覚えておくと見つけやすいと思います。
ABK012 ヘルクレス座 球状星団M13 分類:M天体、星団
さて、ヘルクレス座の「K」が簡単に見つけられるようになると、北天で最も美しいと言われる球状星団M13を簡単に見つけられるようになります。
「K」の縦棒の下から3分の1のところにM13はあります。
まあ8~10倍クラスの双眼鏡で見ても昨日紹介したM5と同じような、
ピンぼけの恒星状に見えるだけなのでそれほど面白くありません。
条件の良い空で口径20cmくらいの望遠鏡で眺めるとこんな感じに見えて
きますので、ぜひ場所を覚えてほしい星団です。。
ABK013 ヘルクレス座 ξ星ヘビの束星群 分類:星群
ヘルクレス座はこと座のベガとへびつかい座のラースアルハゲーの中間あたりに
左手を差し出しています。
差し出した手のあたりは何やらゴチャゴチャと星が固まっています。
ステラナビゲーターで星座絵を見てみると・・・
ヘビの束を持っている絵が描かれています。
どうやらこのゴチャゴチャした部分はヘビの束を持ったヘルクレスの手がイメージされているようです。
星座を作った人達のイマジネーションのすごさに脱帽したくなります。
ξ(グザイ)付近を双眼鏡で見ると・・・
「ヘルクレス座ξ星ヘラクレスの手星群」と呼びます。
ABK014 ヘルクレス座 102番ヘビの束星群 分類:星群
また102番星付近は・・・
何かの形をイメージできそうですが、星座絵のヘビの束のイメージを尊重してこちらもあえて何かの形を作らず「ヘルクレス座102番星 ヘビの束星群」と呼ぶことにします。
ABK015 ヘルクレス座 ラースアルケチ近傍ドラゴン星列 分類:星列
ヘラクレスの頭にあたるラースアルケチはこれを取り囲むような特徴的な星の並びはありません。
でもほんの少し右上(北東)のほうに双眼鏡を振ってラースアルケチが視野からでるくらいのところには5等級から7等星くらいまでの星がランダムに散らばっているような星群が見られます。
バラバラな感じでちょっと苦しいのですが・・・
空を飛ぶドラゴンのように見ることができます。
「ヘルクレス座ラースアルケチ近傍ドラゴン星列」と呼ぶことにします。
ABK016 ヘルクレス座ラースアルケチー近傍ネコ星列 分類:星列
次に紹介するのは下の写真で丸く囲んだ部分です。
へびつかい座とヘルクレス座の間あたり(位置としてはヘルクレス座に属します)
で、一昨日紹介したへびつかい座の左側の「ポニアトスキーの牛座」の反対側
あたりになります。
双眼鏡で見ると・・・
何ともいえないカーブに星が並んでいます。
こんなふうに結べばナポレオンの帽子のように見えます。
これですとネコが木の上から獲物を狙っているような感じに見えます。
ネコがかわいいので(?)、ヘルクレス座ラースアルケチー近傍ネコ星列と呼びます。
すぐお隣のへびつかい座のラースアルハゲがそれ自体を含んで特徴的な星列があるのに対して、ラースアルケチー自信はこれを含む星列を持たない代わりに、近傍に二つの特徴的星列を持っているということになります。
また、ラースアルケチーは望遠鏡で見ると黄色とオレンジのかなりきれいな
二重星でもあります。
100倍くらいの望遠鏡でぜひ見ていただきたい二重星のひとつです。