今日は台風接近でそれほど大荒れと言うほどではないですが、
それでも雨の一日でした。
風で落ちた小枝が紅葉しています。
さて「双眼鏡シリーズ」です。
9.双眼鏡で楽しむ星巡り
9-21. おひつじ座ときりん座周辺
ABK063 おひつじ座 α(アルファ:ハマル)星周辺 μ型星列 分類:星列
おひつじ座そのものは黄道十二星座の一番初めの星座なので知らない人はいないと思うのですが、実際の星空では明るい星がないですし、形もオヒツジには見えませんし、たどりにくいので、わりとマイナーな存在です。
その中でもα・β・γの3星による逆「へ」文字型はわりと目に着きます。
α星(ハマル)付近を双眼鏡で見ると・・・
ハマルを起点に釣り鐘形の星の並びを見付けることができます。
左下のほうに尻尾のように延びる星列まで含めてみると、ロウソクを乗せて持つタイプの燭台に見えてきますが・・・・・、
見方によってはギリシア文字の「μ」(ミュー)の方が適切かも知れません。
というわけで「ハマル星周辺 μ型星列」と呼びます。
ちょっと話がそれますが・・・
星列ではありませんがβ星のすぐ下のγ星(メルサティム)は非常にきれいな等光2重星(同じ明るさの星が接近して見える二重星)です。
離角が7.8秒とかなり近いので100倍くらいの倍率が必要ですが、雪だるまのように双子のような白い星が並んでいてとてもきれいです。
望遠鏡を使う機会があればぜひ見ていただきたい二重星のひとつです。
ちなみにこの星、望遠鏡を使って発見された最初の二重星といわれる歴史的にも意味のある星だそうです。
ABK064 きりん座 NGC1502周辺ケンブルカスケード 分類:星列
きりん座はとてもマイナーな星座で、暗い星ばかりなので見つけること自体かなり難しい星座です。
スタパ近辺では周極星なので一年中見えているはずなのですが、晩秋の頃高く上がってわり見つけやすくなります。
このきりん座には星列として欧米では有名なKemble’s Cascade(ケンブルズ カスケード:ケンブルさんの滝)があります。(カスケードというのはチョロチョロ湧き出る感じの小さな滝のことだそうです。)
「Binocular Highlights」で紹介されている星列でケンブルさんという天文家に紹介されて広く知られるようになった星列だそうです。
きりん座にあるのですが、カシオペア座からぎょしゃ座のカペラの方向に双眼鏡を振ってゆくと見付けることができます。
かなり暗い星なのですが10個くらいがきれいに並んでいます。
NGC1502という小さな散開星団から流れ出しているかのように見えるということになっていますが、肉眼ではNGC1502は見えないかも知れません。
私には「√」マークを裏返したような感じに見えました。
とてもきれいなお奨めの星列です。