今日は素晴らしい八ヶ岳ブルー。
例年より相当遅い富士山の初冠雪だったようです。
秋が深まり、枯れ葉が雨のように降り注ぎます。
でも夜には雨・・・・。
さて今日は望遠鏡の改造ネタ。
ビクセンの古い赤道儀(スーパーポラリス型:以下SP赤道儀)を、現行のビクセン方式の鏡筒取付ができるように改造します。
写真はSP赤道儀とFL90Sのセットです
現行のビクセン方式の鏡筒取付というのはアリガタ・アリミゾ方式と言って、断面が台形のアーム(アリガタ)を噛み込むように台座(アリミゾ)にネジで固定するもので、寸法がほぼ世界標準と言えるほど一般的な鏡筒取付方式になっています。
ビクセンがこの方式を打ち出すまでは、各社各様の固定方式があって、メーカーが異なると架台の共用ができなくて不便なことが多かったのですが、架台がどんどんシステマチックになって行く上で、自然とこの取付方式に集約されて来た感じがします。
鏡筒と架台(赤道儀)が一対一の関係よりも、鏡筒や架台を自由にチョイスできた方が圧倒的に便利です。
上の写真で架台はビクセンタイプの鏡筒バンドの付いた鏡筒しか載せることができませんし、鏡筒もSP赤道儀にしか載せることができません。
架台側にアリミゾ台座を付ければ、他の口径やメーカーの鏡筒を載せることができ、カメラだけ載せて写真赤道儀として使うことも可能です。
鏡筒もアリガタ金具を付ければ他の赤道儀やポルタなどの経緯台に載せることも可能です。
SP赤道儀はネットオークションや中古市場でわりと安価に入手可能で、アリガタ改造が安価にできるならば「赤道儀デビュー」にはお奨めの機種だと思っています。
というわけでずいぶん前置きが長くなりましたが、SP赤道儀をアリガタ改造する方式を紹介します。
1.市販の金具を使う方法
SP赤道儀にアリガタ台座を取り付けることができるようにする金具をネットオークションなどで販売されている方がいます。
フライス加工してピッタリ合うように作られているので、なんの苦労もなく改造が可能です。
少々コストが掛かることを別にすれば一番手っ取り早く確実な方法です。
インターネットで探してみて下さい。
2.アルミ板材で自作する方法
ホームセンターで入手可能な50mm幅のアルミ板(厚さ5mm)を加工して作る方法です。
下のような3枚のアルミプレートを用意すればできあがります。
それぞれの板は固定や接着しないでサンドイッチのように挟み込んでネジ止めするだけです。
穴開けやねじ切りの工具が使える方は簡単に作ることができると思います。
3.アリガタ金具を使う方法
アリガタ金具(ビクセンでは「アタッチメントプレート」という商品名)を組合わせる方法です。
アリガタ金具を裏返した部分にアリミゾ金具を固定します。
これを架台に取り付けます。
鏡筒側にもアリガタ金具を取り付けます。
何の調整も加工もなく架台にアリガタ改造ができます。
追加の金具分、赤経軸から鏡筒が(約35mm)離れますので、バランスウエイトの重量を大きくしなければいけない場合があるかも知れませんが、かなり安価でお手軽な改造方法だと思います。
なお今回紹介した方法は、いずれもメーカーの保証外ですし、強度面でも2と3は全くいい加減なものですから、あくまでも自己責任でお願いします。
はじめまして
Vixen SP赤道儀にアリミゾ・アリガタを装着しようと検索していてたどり着きました.
たいへん有益な情報を公開してくださり,ありがとうございます.
ところが,どうも画像へのリンクが切れているようなのです.
ぜひ参考にしたいので,画像へのアクセスができるようにしていただけないでしょうか.
よろしくお願いいたします.
兼子様
コメントをいただきありがとうございます。
最近、サーバーの引っ越しで一部の画像が欠損してしまいご迷惑をおかけしました。
修復は全て画像を入れ替える作業が必要なので困っているところです。
ご指摘を頂いたところから直すしか無いのが実情です。
とりあえずこの記事の写真(機器部分)は修復しましたのでご覧下さい。
さっそく修正してくださり,ありがとうございます.
文章だけだと想像できなかった手順がよくわかりました.
参考にさせていただきます.