今日は曇り時々雪の一日。
でも夜は何とか星が見られました。
さて「双眼鏡シリーズ」、今日は冬の星座と春の星座の境目の当たりです。
9.双眼鏡で楽しむ星巡り
9-33 冬と春の境目の見所
ABK086 とも座 二重散開星団(M46-M47) 分類:メシエ天体、散開星団
今回からいよいよ冬の星座から春の星座へと移ってゆきます。
今日はおおいぬ座の東側とも座から、うみへび座に向けての星群・星列を
紹介します。
おおいぬ座の背中のあたりには天の川があります。
いっかくじゅう座のあたりからおおいぬ座の背中の上あたりを双眼鏡で流して見ると意外にたくさんの散開星団が見えます。
ほとんどが恒星が少しぼけたような見え方をするくらいにしか見えないのですが、M46とM47はペルセウス座の二重星団のようにハッキリした散開星団が2つ並んでいて見ごたえがあります。
双眼鏡ですとM46はほとんど星雲状に見え、M47は明らかにザラザラとした星団に見えて個性の違いが楽しめます。
ペルセウス座の二重星団よりも大きめ(=双眼鏡向け)で、勝るとも劣らない眺めです。
条件の良いところでは肉眼でも見付けられるほど明るい天体ですので、見付けるのにはそれほど苦労しないと思います。
ABK087 うみへび座 散開星団(M48)とミニアルタイル 分類:散開星団(M48)+星列
M46・M47とうみへび座の頭の中間あたりにM48があります。
わりと大きな星団で少しつぶれた楕円形に星雲状に見え、少しざらついて星が集まっているのがわかります。
すぐ右に3.9等星を挟んで二つの5.6等星が並んでいます。
わりと目に着く星列で、ABK029のアルタイル(飛ぶワシ)の並びが連想され「ミニアルタイル」と呼びたくなります。
とてもマニアックな話なのですが、この5.6等星の右側はうみへび座1番星、左側は2番星と符号があるのですが、なぜか3.9等星の星には符号が付いていません。
うみへび座の星座を形作る星たちは暗いものが多くてかなり暗くても(5等級でも)ギリシア文字が割り当てられているのですが、星座線で結ばれていないこの3.9等星には何の符号も付いていないという謎があります。
ABK088 うみへび座 うみへびの頭 分類:星座、星列
うみへび座の頭の部分を双眼鏡で見るとなかなか面白いです。
うみへびの頭が視野一杯に広がって、「クワッ!」と口を広げたうみへびが想像できます。
星座の星列としても名作の部類に入ると思います。
うみへび座は暗い星をたくさん使って星座の形が作られていますので、肉眼ではなかなかその形を追うのが難しいですが、双眼鏡ですと長~いうみへびの全貌をたどることができます。
うみへび座が全部地上に出ているときを狙ってぜひ全貌を捕らえてみて下さい。