双眼鏡で星空観察入門 (57)

昨晩は深夜から明け方にかけて雪が降ったようで、朝は思いがけず一面の銀世界。

積雪は3cmくらいでしたが、午前中は雲がちでなかなか溶けませんでした。

気温はあまり上がりませんでしたが、夕方からは晴れて、風が弱く穏やかな星空が楽しめました。

さて「双眼鏡シリーズ」です。

9.双眼鏡で楽しむ星巡り

9-34 かに座付近

ABK090 かに座 飼い葉桶のプレセペ星団(M44) 分類:メシエ天体、散開星団

今日は早春の星座、かに座付近です。

かに座といえば、何と言ってもプレセペ星団(M44)です。

プレアデス星団(すばる:M45)ほど派手ではありませんが、カニの甲羅の真ん中あたりに肉眼でも星雲状に見えるほど大きな天体です。

ただ、大きすぎて望遠鏡で見てもちっとも面白くない天体でもあります。

双眼鏡くらいの倍率(6~10倍)くらいが一番楽しめると思います。

肉眼では星雲状に見えたのが双眼鏡ではたくさんの星の集まりであることがわかります。
口径15cmくらいの望遠鏡で50倍くらいで見た時の普通の散開星団のように見える感じです。

かに座の甲羅に当たる不等辺四角形の中に収まっているので、飼い葉桶(馬のエサが入った桶)に見立てられているのですが、双眼鏡ではその様子がよく判ります。

ABK091 かに座 ι星近傍「伸びた3星列」: 分類:星列

かに座周辺はプレセペ星団周辺以外あまり目立つ星群・星列が無いのですが、プレセペ星団とやまねこ座の中間くらいのところに、少しだけ目立つ星列があります。

これと言った形につなぐのは難しいのですが、強いて言えば「3」が伸びて
しまった感じに見えます。

かに座イオタ星(ιCnc)近傍「のびた3星列」としておきます。

余談ですが、このかに座ι星は小さな望遠鏡で見てもよく見えるとても綺麗な二重星です。

金色の主星と薄青の伴星の組み合わせで、はくちょう座のアルビレオに似た配色なので「春のアルビレオ」と呼んでいます。

機会があればぜひご覧下さい。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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