今日は一日良い天気でしたが、昼間は家の中でウダウダしてしまいました。
夜になってゴソゴソ動き出し(今さらですが夜行性!!)月の写真を撮ったり、月は少し明るかったのですがとてもクリアに晴れていたので、双眼鏡で星空散歩をしたりしていました。
双眼鏡シリーズを進めます。
今日はりゅう座の見どころ紹介です。
9.双眼鏡で楽しむ星巡り
9-37 りゅう座の尻尾付近
りゅう座は双眼鏡で眺めるとかなり楽しい星座です。
暗い星が多いので都会や月が明るいときはできるだけ倍率が低くて視野の広い双眼鏡で星座の形を辿るだけでもグニャグニャして楽しいです。
とても大きな星座で頭は夏の大三角の星であるベガのすぐ近くにあるのに、尻尾の先は北斗七星と北極星のあいだに挟まるようになっています。
本来ならば頭のほうから紹介したいところなのですが、季節や時間帯の順番から行くと尻尾のほうから紹介をしたほうが自然なので、尻尾の先から紹介してゆきます。
ABK095 りゅう座λ(ラムダ)星(ギアンサル)竜の尻尾星列
りゅう座は次のλ(ラムダ)星(ギアンサル)がしっぽの先で終点なのですが、さらにその先(上の全景写真の一番下の円のあたり)を見ると、何やら特徴的な星列があります。
見ようによってはしっぽの先が尾びれのようになっている感じです。
場所的にはおおぐま座なのですが、竜のしっぽの先に尾びれが付いているイメージがしっくりきます。
ABK060でくじら座の尻尾の先にも尾びれのような星列があることを紹介しているのですが、(古人がこの尻尾の形に気付いていたかどうかは判らないのですが、)この奇妙な一致を考えると古人達は私たちが思う以上に眼が良く、想像力も豊富だったのだろうと思えてきます。
この星列はほとんどがおおぐま座に位置しますが、りゅう座λ星(ギアンサル)を起点としているので「りゅう座ギアンサル 竜の尻尾星列」と名づけます。
ABK096 りゅう座κ(カッパ)星の3重星 :重星
竜の尻尾から2番目の星がκ星です。
κ星は大中小の3重星で星の並びが面白いです。
りゅう座の星たちはこの他にも双眼鏡向けの重星がたくさんあるので順次紹介するのですがその第一弾です。
ABK097 61 りゅう座α(アルファ)星(ツバーン)のミニ矢星列 分類:星列
りゅう座のα星ツバーンは北斗七星の柄の部分の一番端の星(アルキド)と、こぐま座β星(コカブ)のほぼ中間にある3.7等星の星です。
りゅう座にはツバーンより明るい星があるのになぜかツバーンがα星ということになっています。
これはツバーンが今から5千年前、エジプトでピラミッドが盛んに作られて
いた時代に北極星として使われていたことに、敬意を表してのことのようです。
ツバーンそのものを双眼鏡で見てもそれほど面白くないのですが、ツバーン
周辺の星列をうまくつなぐと・・・
「や座」に非常によく似た星列が出来上がります。
本家のや座よりきれいな矢の形になっていると思いますので、「りゅう座α星(ツバーン)のミニ矢星列」と名づけます。