ゼロから始める「星空観察」(9)

今日は台風接近で曇りのち土砂降り・・・

それでも来てくださるゲストがたくさんいてくださりありがたい限りです。

さて少し間がきましたが「ゼロ星」シリーズ第2章の続きです。

第2章 あなたが見たいのはどんな星?(続き)

2-4. 星雲や星団が見たい

宇宙には単独の星(=恒星)だけでなく、宇宙空間に雲のようにガスが漂って見える「星雲」や、星が高密度に集まっている「星団」がたくさんあります。

そしてこれらは私たちが普段「天の川」として認識している星の大集団である「銀河系」の中にある天体ですが、その銀河系の外には銀河系と同様な存在「系外銀河」がこれまた無数にあります。

わりとマイナーな要望ではあるのですが、星雲や星団、そして系外銀河が見たいというニーズも意外に多いです。

非常に淡くまた小さいものが多いので、肉眼で見ることのできる対象はごくわずかですし、見えたとしてもとても微かで感動できるレベルにはなりにくいです。
(スタパでは肉眼でアンドロメダ銀河が見えるので、それだけで感動して下さる方もいることは確かですが・・・)

でも惑星と同様、星雲・星団を観察するためには望遠鏡があればかなりたくさんの対象を眼で見ることができます。

冬の星雲のトップスターM42(オリオン大星雲)

また暗くて淡い対象なので、できるだけ口径が大きくてたくさんの光を集めることのできる望遠鏡のほうが良く見えます。(望遠鏡は口径が大きくなるほど暗い星が見えるようになるので星団などを見たとき星の数が多くて迫力があります。)

球状星団のキングM13

星雲も大きな望遠鏡ほど天体写真で見たのに近づいて行きます。

見やすさNo1の惑星状星雲M27

ただしどんなに大きな望遠鏡でも、淡い対象なので光害や月明かりがあると途端に背景(空)の明るさに埋もれてしまい見えづらくなります。

同様にほんの少し雲がかかっただけでも(雲の向こうの雲は見えないので)急速に見えづらくなります。

星雲・星団をよく見るためには満天の星が見られる場所と条件で、できるだけ大きな望遠鏡で見るのが良いということになります。
(かなり大きな望遠鏡でも天体写真のように色がハッキリ見えてこないことが多いです。)

自前で望遠鏡を用意しようとなるとドブソニアンと呼ばれる大砲のような大型望遠鏡を車に積んで星のきれいなところへ出かけて行くことになります。

これはドブソニアン型の中でも最も小型な口径15cmのものです

原村の星まつりなどのイベントに行くと、当たり前のように口径40cm、50cmといった大型望遠鏡がたくさん並んでいるのを見ることができて壮観です。

でもそこまでの投資や根性はないという方は、条件の良い場所で大きな望遠鏡を備えた公開天文台や宿泊施設に出かけるのがお手軽でお薦めです。

特に知識がなくても旬でお薦めの星雲星団を見せてもらうことができると思います。

そういった意味でスタパは星雲星団デビューにうってつけの施設かもしれません。
(続く)

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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