今日は爽やかな秋空
気持ちのよい季節で、あまり気持ちがよいので気合いを入れて敷地内の草刈りをしました。
スッキリ、さっぱりさらに気持ちがよくなりましたが、気合いを入れすぎたのか、身体はぐったりになってしまいました・・・・・orz
さて今夜も「ゼロ星」シリーズです。
第4章 星空観察の実習
4-5. 双眼鏡で星空を楽しむには(続き)
4-5-2. 双眼鏡の使い方
ここでは双眼鏡の基本的な使い方を詳しく説明します。
1)アイカップ調整
接眼レンズにはアイポイントといって覗くための最良の眼の位置があります。
アイポイントにしっかり瞳を置かないと視野全体を見ることが出来なかったり、視野の一部が黒く見えたりといったことが起こります。
アイポイントのうち光軸方向の接眼レンズ面からの距離をアイレリーフといって、15~20ミリくらい離れていた方がメガネを使用している人にも使いやすいです。
なので、最近の双眼鏡の多くは「ハイアイ」と言われる長めのアイレリーフを持っている製品が多いです。
接眼レンズの覗き口に着けられるアイカップは元々眼とレンズの隙間からよけいな光が入って見えづらくなるのを防止するための部品ですが、ハイアイ仕様の場合にはメガネの有無でアイカップの高さを変更できないと、眼の位置をうまく合わせることが難しいです。
このため最近の双眼鏡では、まず覗く前にメガネの有無によるアイカップの高さ調整が必要です。
アイカップ調整には様々なタイプがあるので事前に確認しておきます。
2)目幅調整
当然ですが、双眼鏡というのは2本の望遠鏡が平行に並んだ状態で組み立てられているのですが、人によって左右の眼の間隔が異なるので、左右の眼がそれぞれの接眼レンズの中心に行くように調整が出来るようになっています。
目幅が合っていない状態で覗くと、ちゃんと見えなかったり、下の写真のようにそれぞれの視界が重ならずにダブって見えてしまいます。
きちんと目幅があった状態では視野円はひとつに重なって見えます。
間違っても映画のワンシーンのようなこんな見え方はしません。
双眼鏡にもよりますが、少し大型のものには下のように目幅の目盛がついているものもあります。
自分の目幅を覚えておくと、覗く前に目盛で合わせておけるので便利です。
3)片眼ピント調整
多くの双眼鏡は中央にピント合わせのリングがあり、左右同時にピントを調整することが出来るようになっています。
このタイプを「CF型」といいますが、まれに左右独立にピントを合わせるタイプ「IF型」もあります。
CF型では、はじめに左右の眼の視力(視度)の差を調整しておくと見る対象が近くなった
くなったり遠くなったりと変化しても、中央のピントリングを調整するだけで素早くピント合わせが出来ます。
このため、はじめに基準となる方の眼(双眼鏡によって異なりますが多くは左目)で対象にピントを合わせます。
4)視度調整
基準となる方の眼でピントが合ったら、もう片方の眼で視度の差分のピント調整をします。
多くの機種では右目側の接眼レンズ自身、またはその根本を回転させてピント調整を行う機構が組み込まれています。
機種によってはこの機構が接眼レンズ周りになくて中央のピントリングと同軸になっていてピントリングの一部を引き出して回すタイプ(下)や、中央のピントリングがなくて左右別々にピント合わせをするタイプもあるので、注意が必要です。
以上で双眼鏡を使うための準備完了です。
あとは見たい対象に向けて中央のピントリングを回してピントを合わせて下さい。
1)~4)を文章で説明するととてもたいへんそうな感じがしますが、慣れれば10秒も掛からない作業です。
初めのうちは目幅が合っているのかとか、ピントが合っているのかとかがよく判らないこともあるかも知れないのですが、違和感を感じるようならドンドン調整をして、自分が一番見やすいように設定を変えて下さい。
慣れればそれほど悩まずにピタ、ピタ、ピタッ! と調整が出来るようになります。
使い方の基礎になる部分ですし、避けて通れないのでしっかりマスターして下さい。