ゼロから始める「星空観察」(31)

今日は朝から曇り空、ゆっくり下り坂で夜には雨になりました。

さて「ゼロ星」シリーズ、秋の星空解説の続きです。

第5章 四季の星空解説

5-1. 秋の星空解説(続き)

5-1-4. アンドロメダ銀河

アンドロメダというと星座のお話よりもアンドロメダ銀河(M31)のほうに興味がある方が多いです。

M31は私たちの銀河系のすぐお隣にある銀河です。

「すぐお隣」といっても230万光年ほどの途方もない距離にあります。

肉眼で見える天体の中で最も遠くにある天体でもあります。

途方もない距離ではあるのですが、宇宙のスケール感で考えるとそれほどでもない感じがします。

というのは私たちの銀河系の直径が10万光年といわれているので、M31まではその23倍の距離にあたります。

でも地球の直径(13000km)と地球に一番近い天体である月までの距離(38万km)では30倍ほどの距離なので、銀河系レベルのスケールで考えればそんなに遠くないと思えるわけです。

そんなわけでこのM31は地球から見ても意外に大きな天体で、しかも空の条件の良いところでは肉眼で普通に見えます。

もちろん遠くにある天の川ですから、慣れないうちはそこにあると思って見る必要があります。


β星(ミラク)からμ(ミュー)-ν(ニュー)と辿った先にM31があります。

空の条件が悪いとたちまち見えなくなってしまう(たとえば半月よりも大きな月があるなど)ので空のきれいな場所でぜひ探して見て下さい。

肉眼ではかすかにしか見えないかも知れないのですが、230万年前に彼の地を旅立った光が今自分の目に入ると思うだけでも感動できるのではないかと思います。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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