星空解説の道具(ポインター)を作る

今日はときおり日は射すものの、少し雲の多い天気い一日でした。

実際に屋外で星空解説をするときに「あの星が・・」と指さしても判ってもらえないことが多いです。

高出力のレーザーポインターを使えば手っ取り早いのですが、この手のポインターは少し取り扱いが厄介で物騒な面もあるので、日本国内では販売が禁止されています。

販売が禁止されているものをプロ(としての自覚を持つ者)がこれ見よがしに使うというのは個人的に気が引けるので、かなり前から使わないことにしています。

代替としてこんなものや、

こんなものや、

こんなもの

を使っています。

一番上は反射鏡で集光するタイプのLEDライトです。

下の二つはレンズで集光するタイプのLEDライトを改造したもので、レンズを自動車のヘッドライト(プロジェクター式)に使用されるレンズに付け替えてあります。

実は自動車用プロジェクター式ヘッドライトのレンズを使うというところに落ち着くまでに、かなりいろいろなレンズを試し、様々な実験をしました。

いろいろ試した結果、レンズの仕様として
・口径は100mm以下が望ましい。(あまり大きいと照らしたときに手元の光の束が見えにくい)
・焦点距離は80mm以上が望ましい(長いほど光の束を絞りやすい)
・口径比(F値)はF=2以下が望ましい(LEDから出力された光束の利用率が高まるため)
・ただし精度は低くてもよい
といった結論となりました。

もちろんLEDの発光部そのものも、できるだけ小さくて、明るい(発光密度の高い)、限りなく点光源に近いものが理想です。

上のレンズ仕様としてすぐに思いつくのはカメラ用のレンズですが、f80mm以上でF=2以下のレンズとなると、かなり高価ですし、重くて大きなものになってしまうのであまり現実的ではありません。(試作はしましたが・・・)

自動車用プロジェクター式ヘッドライトのレンズは中古だとネットオークションなどで1000円くらいで入手可能で、仕様も口径60~80mm程度、焦点距離も80mm程度とかなりありがたいものでした。

ガラスインゴット製でなんと非球面、口径比1:1~1.4くらいで、精度はポインター用としては十分なものでした。

LEDライトのほうはここ半年くらいの間に、急速に高性能なものが低価格になってきたので改めて星空解説用のLEDポインターを作ってみることにしました。

でもって作ってみたのがこちら、総費用3500円未満、半日くらいで完成しています。

作り方は追って紹介したいと思います。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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