ホントに超入門「望遠鏡の使い方」-21:天体の動きを追いかける-1

地球は太陽の周りを回り(公転し)ながら、24時間で一回転(一自転)しています。

地球から見れば太陽が一日に一回転し朝晩が繰り返すことになります。

当然ですが、太陽よりズーッと遠いところにある星たちも太陽とほぼ同じ
スピード(厳密には約2423時間56分)で一回転します。(nabu様のご指摘により
間違いを訂正。nabu様突っ込みありがとうございました。(^^;))

ただボーッと星を見上げている限りは星が動いているようには見えず、30分、
一時間と見ているうちに先ほどと違う位置に動いたことに気付くことがあります。

ところが倍率の高い固定した望遠鏡で星を見ると、驚くほど早く星が動いている
ことに気付かされます。

極端な話をすると、100倍の望遠鏡で見ると視野の中は、一日に100回出没を
繰り返すスピードで星が動くということです・・・

具体的にどんな感じかといいますと・・・

 

写真は40倍前後の望遠鏡で月を見たときの視界と月の大きさを示すとともに、
中央にあった月が1分後にどの位置にあるかを示しています。

これが2分もするとほとんど視野から月がはみ出してしまうことが分かると
思います。

長時間ひとつの天体を観察しようと思えば、自動にせよ、手動にせよ何らかの
形で星を追尾してやらなければなりません。

特に手動で追いかける場合には、星がどちらの方向に移動してゆくのかという
ことが分かっていないと、一度視野に導入できた天体もあっさり見失うことに
なりかねません。

経緯台(上下・左右に鏡筒を振り回す形)の架台では、見る方位によってどの
ように星が動いてゆくのかをしっかり頭に入れておく必要があります。

 

東の方向の星は右上方向へと動きます。。

 

南の方向の星は、ほぼ左から右へと動きます。

 

西の方向の星は右下へと動きます。 

北天では北極星(厳密には天の北極)を中心に円を描くように回りますが、
北極星より右(東)側では上に、左(西)側では下に、また、北極星より上(南)
側では左に星が動きます。

続く・・

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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