眼の話(星を見るのに役立つ) -その9-

一歩外に出ると、そこいら中で花が咲いていたり・・・
草や木に実がなっていたり・・・

 

一年で一番カラフルな季節が訪れ始めました・・・・・。

眼の話、今日は昨日生じた新たな疑問
桿体はモノクロのはずなのに、なぜ暗所視では青白い色を感じるのか
という話しの考察です。

まずは下の図をご覧下さい。

 

明所視の比視感度曲線V(λ)は赤・緑・青(RGB)の各錐体の合成感度であると
昨日書いたのですが、上の図は赤・緑・青の各錐体個別の比視感度と
桿体の比視感度(=V'(λ))を示しています。

赤錐体の感度が青のところにもあるとか、青錐体の感度がやたらに高い
とかいった疑問もさらに生じるかも知れませんが、ここでは各視細胞の感度が
「こんなものなんだ~」程度に見ておいて下さい。(この辺については後日
解説する予定です。)

桿体でなぜ青白い色が見えるかという本題に入るまえに、人間がどのように
色を感じるかについて簡単に説明しておきます。

明所視ではRGBの各錐体が働きます。
デジカメやテレビで明らかなように、RGBの素子があれば様々な色の表現が
できますね。

人間の眼の錐体も当然それと同じような働きをするのですが・・・、

錐体が得た光信号をそのまま脳に伝達するのではなく、
眼のほうで事前にRGB各錐体の信号を合成してから色と明るさの情報として
脳に伝達するということが最近の研究で明らかになっています。

(最近といってもここ20~30年の話しです。私が学生の頃には人眼は色がなぜ
見えるのかわかっていなかったように記憶しています。)

少し回り道をしましたが、眼のほうである程度画像処理をしてから脳に送る
というのが、桿体の信号が青白く感じることのカギだと私は想像したわけです。

つまり暗所視で錐体達の暗順応が追いつかなくなって色情報が無くなったあと、
緑錐体と青錐体の中間に感度を持つ桿体の信号だけが眼の画像処理機能を
スルーして、白色光でも緑と青の中間をピークとする「青白い光」として
認識されるのではないかということです。

これ(当たらずしも遠からずとは思いますが)、あくまでも私の推論で
間違っているかも知れません。
どなたか眼の専門家がこれを読まれておられましたら、ぜひ突っ込みをお願い
します。

フ~ッ・・・   この手の話し、書いていてかなり疲れます。 
読んで下さるほうもきっと疲れると思いますが、もう少しご辛抱下さい。

という訳で今日はこの辺で・・・ 

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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