今日も昨日の続き・・・
太陽は満月の何倍の明るさか?というのが昨日の宿題でした。
太陽がほぼ頭の真上にいて、大気の減光をほとんど受けない状態(直射法線
照度といいます)のときの明るさは、約10万lxといわれています。
(ここで「lx」(ルクス)は明るさ=「照度」を表す単位で1平方メートルあたりに
どれだけの光(可視光)が入射しているかを示します。)
一方、満月のそれは約0.25lxです。
つまり答えは③の「40万倍」が正解です。
満月の明るさでは、あまり細かい文字などを読むことはできませんが、
外を歩いたり、物の形などを把握することは容易で、満月の8分の1くらい
しか照度の得られない半月のときでも充分な明るさに思えるときもあるほど
です。
(半月が見かけの面積は満月の半分なのに明るさが8分の1になってしまう
ことに関してはいずれ機会を見て解説したいと思います。)
ここで重要なのは一番明るいときから、1番暗い状態まで明るさは百万倍も
違うのにそれなりに眼が調節して、物を見ることができるということです。
昨日書いたように、カメラの絞りに相当する虹彩の面積では1:50くらいの
調節しかできませんので、残りの2万倍の明るさは眼が感度の調節をする
ことにより調節していることになります。
明るい場所から、暗い場所に移動したときになされる調節を「暗順応」、
その逆を「明順応」といいます。
いずれにしても、明・暗順応の大部分は眼の網膜の部分が感度を変化させる
ことにより対応しているというわけです。
ここでは少し網膜について解説します。
網膜はデジタルカメラのCCDなどの受光素子に相当しますが、網膜の中には
視細胞という光を電気信号に変換する、CCDでは画素に相当する細胞が
びっしり並んでいます。
この視細胞には錐体(すいたい)(円錐形をしているのでこう呼ばれます)と
桿体(かんたい)(さおのような棒状なのでこう呼ばれます)の2種類の視細胞が
あります。
錐体は物の色や細かい形を認識するために使われる細胞で、色を認識するために
赤・緑・青に対応した3種類の錐体があります。
桿体は物の動きを認識したり、暗い場所でよく働く(暗いものを見るのに適した)
視細胞です。
錐体と桿体の網膜上の分布はしたの画像に示すとおりで、
中心部分には錐体がたくさんあり、視野中心から10°~20°のところに
桿体がたくさんあります。
この視細胞の分布の仕方を理解して、錐体と桿体の使い分けをうまくして
あげると、星の見え方が全然変わってきます。
次回はどんな風に錐体と桿体を使い分けるのか解説したいと思います。
続く・・・
こんばんは。
いつもとても楽しく読んでいます。
いつの記事も次が見たくて仕方がないのは私だけでしょうか?
夏休みも休まずの更新に脱帽です。 凄いですぅ!!!
夜空さん
いつも応援ありがとうございます。
こういうコメントをいただけるのが何よりの力です。
次の記事もお楽しみに・・・