昨日の続き・・・
具体的に日の出光学の製品の紹介をする前に、まず、私が良い双眼鏡と思う
判断基準の話をしたいと思います。
口径がどうとか、瞳径や倍率がどうだとか言ったスペックの部分の話は
昨年末の「双眼鏡の話」シリーズで説明しました。
でも双眼鏡を選ぶときには、それ以前にカタログデータでは見えない
フィーリングというか使用感と言った部分のほうが凄く大事になります。
私が「良い」という判断をする基本がこれ・・・
別にふざけているわけではありません。
実際に双眼鏡をのぞいたときに、いかにこの写真のような見え方で
倍率だけが掛かってストレスなく見えるようになるかが重要だと言う
ことです。
ふだんあまり双眼鏡を使わないかたから見ると、ピンと来ないかも
知れないのですが、双眼鏡を長く使うと、いかにストレスなく使えるか
という事が非常に重要になります。
双眼鏡を通してみたときに、色がずれて見えたり、暗く感じるようでは
気分が良くありません。(目が順応するのにストレスがかかります。)
また、接眼レンズの対する瞳の位置(アイポイントといいます)の寛容度が
充分に広くて、少しくらいずれていても視野がケラレたりブラックアウト
しないものがよいです。
そうでないと、常にアイポイントの位置に気を遣いながらのぞかなければ
ならず疲れます。
もちろん重さや、バランス、持ちやすさなども微妙に使いやすさに関係
します。
つまり、上の写真のように手で輪っかを作ってのぞいたときのように、
軽くてラフにのぞけるのに、視野周辺までシャキッと見える・・・
というのが理想だと思うわけです。
これまでこの条件に見合う製品に一度だけ出会ったことがあります。
それはスタパのお客様が持ってこられていたツアイスの10×25という
機種でした。
倍率が高いので野鳥観察用だとなめて掛かったのですが・・・
昼間で瞳が閉じていたこともあったのですが、倍率が高いのになぜこんなに
明るく、ストレスがなく見えるのかと、かなりの衝撃でした。
その後もいろいろな双眼鏡を見ましたがこれに勝るものに出会うことは
ありませんでした。
まあ、充分な出費を覚悟すればそのような製品を持つことはできるのでしょうが、
いかに安く良いものを手に入れるかという天性の貧乏性ゆえ
「安物買いの銭失い」という負のスパイラルを繰り返していた訳です。
で、日の出光学の3機種ですが、3機種ともかなりイイ線いっています。
なかでも、日の出光学のヒノデ5×20-A1の製品紹介の中に
【初めてのぞいてみると、大抵のお客様は、「おおっ!」と声をあげます。】
という一節があるのですが、正にこれ私がツアイスの10×25の見たときの
感覚に近い「おおっ!」なのではないかと思いました。
しかも1万円を切る値段で「こっ、これは!」と思わせる見え味です。
久々に限りなく理想に近い製品に出会えたような気がしました。
詳しいインプレは明日以降に・・・
忘れそうですが昨晩も月を撮りましたのでアップしておきます。
わりと気流が良く、良く撮れました。