夕方になって少し青空が見えていました。
SVBONYのCMOSカメラSV305でEAA(電視天体観察)をするときの設定として感度を少しでも上げる手法としてビニング1を使う方法があります。
ビニングは4個の素子をまとめソフト的に1個の素子として扱う方法で、全体の解像度は1/2(画素数は1/4)になりますが、感度は約4倍になります。
冒頭の写真はレンズの前にD5(太陽観測用の10万分の1減光)フィルターを用い強制的に暗闇の状況を作り SV305に110mm/F2.8のレンズ、ゲイン400/30秒 で撮影中の画像です。
輝点ノイズがたくさん乗ってとても見苦しい状態なのがわかると思います。
冷却式CMOSカメラの場合素子を冷却することによりこのダークノイズを大幅に減らすことができるのですが、普通の(安価な?)CMOSカメラには冷却機能がありません。
困ったことにこの輝点ノイズはビニングを掛けると数が減らず画素数が1/4になっているのにノイズが減らないので余計にノイズが目立つことになります。
上はノイズの画像(白黒)です。
でもありがたいことにSharpCapなどの取り込み用ソフトには「ダーク補正」処理といって、予めダークノイズの画像を撮っておけば天体を撮影するときにダークノイズを減算しながら保存をしてくれるようにできています。
ただし少し面倒なのは撮影条件(シャッタースピード、ゲイン、素子温度)などによりダークノイズの出方が変わるので必要に応じてたくさん(あるいはその都度)ダーク画像を用意しなければいけません。
面倒くさそうな気がしますがSharpCapの場合(前にも書いたのですが)ダーク画像の作成や補正自体はとても簡単です。
この設定で撮影するということが決まったら、上のようにレンズに遮光できる袋を被せてダーク画像を取得すれば良いです。
ダーク画像はできるだけたくさん撮影して合成した物を使う方が良いらしくてSharpCapでは上のように合成する枚数を選ぶ事ができるようになっています。
とはいえ「さあ撮るぞ!!」と盛り上がっているときにダーク画像をたくさん撮らなければならないのはかなり忍耐力が必要です。
EAAの場合それほどクオリティが必要な訳でもないのでダークを撮影する時間はできるだけ短くしたいです。
そこでダーク画像を何枚くらい合成した物を用意すれば良いのか調べてみることにしました。(続く)