スタパ周辺は今日も良い天気。
今年は久々に晴天率が特別高い冬です。
さて初代ブルーの復活で70mmクラスの低倍率での楽しさを久々に堪能出来たのですが、もう少し倍率が欲しい場合も多々あります。
フィールドスコープを使う手もありますが、スタパのはMAX60倍だし、それ以上の高倍率も不可能ではないのですが同クラスの天体望遠鏡と較べるとキレがイマイチ。
ということで見直したのがこちら、
ビクセン ハレーマルチ70S。
この機種、実はスタパの開業前からある古株です。
ただしこの個体は3代目で人に譲っては買い戻しを繰り返しています。
この望遠鏡、見え味は今一と感じることが多いのですが、望遠鏡単体としての完成度が抜群で、便利に使い回すことができるのが手放さない理由です。
ハレー彗星が太陽に接近した1985年頃に大量に販売された製品で未だにヤフオクなどで5000円くらいで見かけます。
卓上式で地上望遠鏡として使えるようになっていたりといろいろ(マルチに)楽しめる望遠鏡です。
今時の望遠鏡として接眼アダプターを24.5から31.7に変更して運用します。
鏡筒単体をカメラ三脚に載せることもできますし、この状態で微動装置が使えるようになっているのが大きな利点です。
最近になって分かったのですが、この望遠鏡の対物レンズ、天頂プリズムや正立プリズムと組合わせると(天頂ミラーや直視よりも)良く見えます。
さらにバローレンズを用いるか、スマイスレンズ組み込みの接眼レンズと組合わせると見え味が一段よくなる(球面収差が軽減される?)ことが分かりました。
いずれも20倍未満であればいずれもその差はほとんど無いです。
どうもこの対物レンズ、天体望遠鏡用に設計されたものではなく双眼鏡かフィールドスコープ用に作られたレンズを使い回しているのかも知れません。
これまで見え味が今一と感じていたのはこのせいだった考えると納得が行きます。
ということで早速今夜は天頂プリズム&スマイスレンズ系接眼レンズの組み合わせで星空さんぽを楽しみました。
ビクセンSLV5mmで80倍にしてみるとトラペジウム(オリオン大星雲の中の4重星)がしっかり4個見えるし、二重星のカストルも分離して見え、口径なりに低倍率から高倍率までそこそこ楽しむことができそうです。
6×30の本格的なファインダーが付いているので暗い天体の導入が可能ですし、微動装置も付いているので高倍率でも余裕で観察できるものも嬉しいです。
お気楽星見のお伴にどこまで使えるか、月や惑星などでもう少し試してみようと思います。
オーナー様、おはようございます。
とても面白い望遠鏡ですね。
天頂プリズム+バローないしスマイス組み込みアイピースで見え味が良くなるのは、Fが極端に短かそうなのと、もともと対物が双眼鏡やフィールドスコープのレンズを転用しているからなのでしょうか。
小澤さま
そうですね、たぶんフィールドスコープ用の対物レンズなのでしょう。
正立プリズムと組合わせるとより色収差が減る感じがします。
元々24.5サイズの正立プリズムやバローレンズが純正で付属するので、それらと組合わせることを前提とした設計なのかも知れません。
天体用としての運用はおまけなのかも知れませんね・・・(笑)
懐かしいですね、これ、天文ガイドに「微動付きガイド鏡になる」と紹介があって購入したのを覚えてます。学生時代には移動鏡として便利に使ってました。
ハレーマルチ、なので、通称「晴れ丸」って呼んでました。
https://genyakata.web.fc2.com/astro/donten01.htm#0205
確かに高倍率で惑星とかを見ても意外と良く見えたのを覚えてます。相性もあるのだと思いますが、直焦点の400mmF5.6でも意外と良く写った記憶があります(アダプターを工夫しないとケラレてました)
付属のフリーストップ架台は、ピラー下に1/4ネジがあるので、3本の足を外して少し丈夫な三脚の上にセットすると、結構便利に使えます。色々、工夫し甲斐もあるセットでした…(遠い目
玄さま
コメント&「晴れ丸」君の記事のご紹介ありがとうございます。
楽しく拝見させて頂きました。
この機種は鏡筒自体で望遠鏡として完成度が高く厨二心をくすぐるギミック感が楽しいですね。
純正の卓上フリーストップ架台も完成度が高くスタパには3本あります。
屋外で使用する場合は適当な高さのテーブルが都合のよいところにある事は稀なので、実際にはご紹介のようにピラー下のネジでカメラ三脚に載せて使うのが一般的ですね。
この記事でも初めその方式を考えたのですが、そのためには強度的に大型の三脚と組合わせることが望ましくなります。
今回は携帯性を重視すると言う観点から軽量の三脚と組合わせた紹介記事となりました。