今日もスタパ周辺は良い天気です。
さていろいろな進化をしている天文関係のアプリケーションの世界ですが、画像取り込み用の定番アプリであるSharpCapがまた進化しました。(先日もSharpSolveというプレートソルブ機能が強化されたばかりです。)
SharpCap 上で惑星のライブスタックというか、動画撮影ースタックーウエーブレット処理までを一気にしてしまうと機能です。
インストールにはSharpCap のサイトから直接最新版をダウンロードする必要がありますが、インストールしなおすと「ツール」メニューに「ライブ惑星スタッキング/強化(実験的)」という機能を使うことができるようになります。
詳しい使い方についてはすでにYouTubeなどで解説されている方がいらっしゃるのでここでは割愛しますが、かなり便利な機能であると感じました。
目的の惑星をSharpCap上に導入し、ピント合わせー露光時間・ゲインの調整を行った後、適切なサイズのROI(縦横のピクセル数)にして、上記の「ライブ惑星スタッキング」を起動します。
起動するまで惑星画像はガタガタ動き、ざらざらです。
起動すると惑星画像はピタリと止まり、スタックが始まり少しずつ画像がなめらかになってゆきます。
スタック数は多め(可能なら500以上?)な方が画像がきれいになるようです。
ROIが大きいと取り込みスピードが遅くなるので、可能な範囲で小さくするのが「吉」なようです。
ウエーブレットの処理(スライダー調整)をして、画像を保存するとこんな感じ・・・
当日はそれほど良いしーイングではありませんでしたが、結構それらしく写りました。
ちなみにいつものように、FireCaptureで取り込みーAutoStakkert!3でスタックーRegiStax6でウエーブレット処理をしたのがこちら・・
当然ですが後処理なので現場でこの画像が見られていません。
どちらが好ましいか、正解なのかの議論は置いておいて観察をしている現場でリアルタイムに画像処理が出来てゆくというのは、観察会ではとても強力なサポート機能といえます。
画像処理技術に優れた方がじっくり処理した方がきっと良い結果を得られるのでしょうが、観察会などで多くの人に見てもらいたい場合や、私のように苦労せずにとりあえずの傾向が分かる画像が欲しい人にはとても有用だと思います。
ところで、このSharpCap のライブ惑星スタッキング機能には(どういうアルゴリズムか不明なのですが)タイムラプス機能というのがあって、1秒に1コマづつの画像を動画にして残すことができるようになっています。
1分間=60コマの動画を従来の方式で処理して作った画像がこちら・・
こうなると何が正解かわからなくなってくるのですが、少なくとも上の単体出力よりも粒状感が少なくなってより自然な感じになっています。
このライブスタック機能、1秒に1コマでなく10秒に1コマくらいが選べるようになると木星や火星の自転の様子が撮れるようになって面白そうなのですが、そんなニーズは無いかなぁ・・・