ゆっくり接近台風のためか今日も終日降ったり止んだりの天候
困ったものです・・・
さて一昨日9cmアポクロ鏡筒載せポルタを最強のポン・パッ・サッ(ポンと出して、パッと見て、サッとしまう)用望遠鏡かも?・・と紹介したのですが、そもそも私が言う「ポン・パッ・サッ用望遠鏡」とはどんなものか説明したいと思います
人により観察できる場所の環境や好みの天体、観察スタイル(眼視vs写真)、だれと見るか、そして体力などなど「ポン・パッ・サッ」の定義は異なると思いますが、私個人としては以下のような仕様を前提としています
・軽量であること(鏡筒と架台など組み立てた状態で):
片手で持ち上げて10メートル程度の移動が可能であること
(狭い通路や階段、扉を通過するのに必須)
両手で持ち上げて50メートル程度は気楽に持ち歩けること
(必要に応じ視界の良い場所までの移動必要になるので)
個人的な目安は10kg未満です
・組み立てた状態で小型であること:
片手で持ち上げた状態で狭い通路や華階段、扉の通過にストレスのないサイズ
具体的には鏡筒長が1メートル未満、三脚の足先広さが70cm未満
・30倍~200倍程度の倍率が無理なく出せる
天体観察は体力勝負みたいな部分も多くあるのですが設置と撤収をストレスなく億劫に思わずにでき、体力の消耗が少ないことが前提です
小型・軽量であることには越したことはないですが、軽すぎてそよ風でナヨナヨしたり、ブレの収束が速やかでないのは問題外ですし、口径が小さすぎるのも集光力や倍率の面で楽しくないです
倍率を60倍までと割り切るとフィールドスコープの活用もありだと思っています
写真はSVBONYのSA401(口径85mmAPO・20~60倍)をスコープテックゼロ架台に載せたもので、星雲星団主体の天の川クルーズはかなり楽しめます
ただ最高60倍は惑星を見るときには少し力不足です
そんな事もあって9cmアポクロ鏡筒載せポルタを組んだのです
このセット一人でブンブン振り回して次々天体を見るのにはとても快適なのですが、複数人数で高倍率の対象をシェアするのはやはり無理があります
どうしても赤道儀が欲しくなりますが、赤道儀にすると重量がかさむので、載せられる鏡筒のサイズも限られてしまいます
自動追尾式の経緯台という選択肢もあるのですが、この場合アライメント設定が必須になりますし、ブンブン振り回すことが難しいです
いろいろ考えて手持ちの機材で組んだのがこれ
鏡筒にセレストロンのC5(口径12.5cmシュミカセ)、架台をAZ-GTiの赤道儀仕様として総重量9.2kgです
鏡筒が短いので口径のわりに小型軽量ど取り回しが楽です
温度順応にうるさい面が心配されますが「銀巻き」のおかげでそれほど心配するほどでも無いです
AZ-GTiは自動導入対応の架台ですが、極軸をだいたい天の北極方向にむけて専用アプリSynscanで一応ワンスターアライメントをしたことにしておいてあげれば、あとはブンブン振り回してもとりあえず恒星時追尾をしてくれます
というわけでもう一つの「ポン・パッ・サッ用望遠鏡」として活躍してもらおうと思います