今日もスタパ周辺は曇り空でしたが22時過ぎて晴れてくれました
この秋は世紀の大彗星が見られるかもと話題だった「紫金山・アトラス彗星」
どうも当初の予想より5等級くらい暗い(=1/100の明るさの)ようです
公開天文台協会の年次大会の講演会で国立天文台の渡辺先生があまり明るくならなそうだと予想されていたのですが「やっぱり~」といった感じです
ネットなどで「世紀の大彗星を捉えた」などの見出で彗星らしい写真を見かけるのですが、明け方の東天低空に見えたのをかなりしっかりした機材で撮影して、それなりの画像処理をしたものがアップされているようで、肉眼でみつけることさえ難しかったようです
10月10日前後には日没後、西の地平線近くに見える位置関係になりますが、明け方のときよりも少し暗くなるので望遠鏡などを使っても肉眼で見つけるのはかなり苦しいのではないかと思います
今のところ夕空にある頃の明るさ予測は4等星前後ですが、彗星の明るさは尻尾の部分を含めた面積をギュッと一点に集めたときの明るさで表現されるので、眼で見たときは表示される等級より1~2等級暗く感じます
ちなみに星雲星団も同様の明るさ表示がされます
天体により集光のしかたが異なるのであまり参考にならないのですが、アンドロメダ銀河が3.5等級、オリオン大星雲が4.0等級です
下は今年の春に見えたポンブルック彗星、4.8等級の予想光度でした
(薄明が終わりかけだったので強力な双眼鏡で何とか存在は見えましたが・・)
このクラスの天体が薄明ある低空にいると考えるとかなり絶望的な見え方になることが予想できます
というわけでこの先マスコミやネットで騒いでも「世紀の大彗星」をあまり期待しない方が良さそうです
曇り続きのスタパでぜんぜん観測ができなかったからって拗ねているわけじゃあないんだからね!