SVBONYの初心者向け望遠鏡SV520を試用する その5

今日もスッキリ晴れない一日、夜は1等星だけ見える状態でした

さてSVBONYの初心者向け望遠鏡SV520の試用レビュー、今日は三脚や架台の問題以外の部分でのツッコミどころ(良いところも含めて)紹介したいと思います

今日は付属アクセサリー編です

まずはファインダー

このファインダー、5倍24mmの光学式ファインダーでオール樹脂製ですがビクセン互換のファインダー台座に取り付け可能な形状になっています

ただし残念なのはレンズがシングルレンズで鏡筒内の遮光環で口径は半分近く絞られています

あまり暗い星を見ることはできませんが、肉眼より1等星くらいは暗い星を見ることができますので、初心者向けの天体導入やファインダーの使い方を練習するのには充分な出来だと思います

ファインダー脚は調整ネジと反対側の対物側は樹脂のくわえ込みタイプになっていて、パッキンや固定ネジがないので扱いやすいです

この脚だからと言う訳ではないのですが、ファインダーと台座の間に素通しの穴が空いています

実はこれを使うとファインダーに目を近づけて覗き込まなくても、どの方向に向いているのかおおよその見当を付けることができます

慣れないうちはファインダーに目標を導入することさえ苦労するのでとても便利な穴です

熟練者なら低倍率ならこれで導入できうようになるので、世の中の全てのファインダー脚にこの穴を付けてもらいたいくらいです

次にスマホ取付ホルダー

このアダプターにスマホを取り付けてプラネタリウムアプリを起動してスマホを向けた方向の星座や天体が表示できるようにすれば、望遠鏡が向いている方向をおおよそ知ることができます

個人的は必要を感じなかったのですが、冷静に考えると初心者にはとてもありがたい部品かも知れないと思います

この組合せで望遠鏡に目標天体を導入するのは難しいと思いますが、天体を探す目安としての使い方はありだと思います

SV520の付属アクセサリーでとても残念に感じたのは接眼レンズ系の部品類です

接眼レンズとしては、ケルナー25mm、プルーセル10mmが付属します

それ以外に光学部品としては天頂ミラー、2倍バローレンズ、ムーングラスが付属し

さらにスマホ撮影用のアダプター、遠隔シャッター用リモコンが付属します

残念な点を列記すると

まずケルナー25mm、まあヌケが良くてスッキリ見えることは見えるのですが、今頃ケルナーは無いよねというのが正直な感想です

低倍率にするのは広い視界を得たいからで、わざわざ見かけ視界の狭いケルナーを付属するのは困りものです

コスト削減ならバローレンズやムーングラスをカットするのが正しい選択だと思うのです(シャッター用リモコンは100円ショップでも購入できるもので付属の必要さえ感じません)

次に付属のバローレンズはノーコートの廉価版、大きくは見えるのですが細かいところが新しく見えてこないレベル

ムーングラスも口径90mmの望遠鏡に必要とは思えません

個人的に緑色のフィルターを付けて月が良く見えると感じたことが無いですし、何より月が緑色に見えるのって不自然で気持ち悪くて好きになれません

でも一番の困りものは実は天頂ミラー

ケルナー25mmとの組み合わせでは気付かなかったのですが、プルーセル10mmの80倍で景色を見ると、なんか細かいところがモヤモヤして良く見えた気がしないのです

天頂ミラー無しにしてみたり、手持ちの別メーカーの天頂ミラーに交換するとスッキリ、シャキッと見えるのでどう考えてもミラーが怪しい

筐体がオール樹脂製でとても軽量なのですが、中を見ると使用されているミラーがとても薄い(写真左が付属のもの)

ミラーまで軽量にしてどうする!! という感じです

SV520の場合、対物レンズや鏡筒のクオリティーがかなり良いので接眼側の部品類のダメダメ感がとても残念です

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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