SVBONYの初心者向け望遠鏡SV520を試用する その8

今日はうす曇りでしたが夜は少しだけ晴れ間が見えました

さてSVBONYの初心者向け望遠鏡SV520の試用レビュー、今日はいよいよSV520で実際に天体を観察してみた様子を紹介します

天候のわりと安定していた一昨日、上の3台で比較をしました

一番右がポルタⅡA80Mf(D80/f910mm)、中央がSV520(D90/f800mm)、左はスタパが所有するスーパーポルタでビクセン製フローライトアポのFL90S(D90/f810mm)鏡筒を同じくビクセン製APP-TL130三脚憎み合わせたポルタ経緯台に載せています

同じ接眼レンズと天頂ミラーの組合せを付替ながら幾つかの天体を見比べました

結論から言うと見えかたは(架台のブレは別として)

FL90S > SV520 > A80Mf

の順でした

口径が10mm小さく焦点距離が100mmほど長いA80Mfは同じ接眼レンズを使用した場合、口径が小さいのに倍率が高くなるため、計算上はSV520より40%ほど像が暗くなります

40%違うと一目で明るさの違いがわかります(倍率を同じにしても20%暗いです)

今回のテストはそういう条件で行ったものであることを予めご理解下さい

まず観察したのは0等星のベガ

各鏡筒による色収差の具合をみました

結果は FL90S > A80Mf > SV520

ほぼ色収差を感じないFL90Sに対しA80Mf、SV520は明らかに色収差があり、SV520はA80Mfよりやや色つきが多いように感じました

次に2重星こと座のε星(ダブルダブル)を観察しました

結果は FL90S > SV520 ≒ A80Mf

この2重星、ε1とε2の肉眼2重星が高倍率で見ると、それぞれがまた2重星になっているという星です

ε1が離角2.1″の5.0等星と6.1等星
ε2が離角2.4″の5.2等星と5.4等星

という組合わせで、FL90Sを160倍にして見るとどちらもわりとすんなり分離して見ることができましたが、光度差がありより離角の近いε1は少し見えづらい感じでした

A80Mfの180倍、SV520の160倍ではε2はしっかり分離して見えるもののε1は伴星のある場所が少し出っ張っている感じがする程度で、ハッキリ分離して見ることができませんでした

ただしSV520で160倍にするとフォーカス調整時にもの凄くブレブレで調整がとても難しかったです

粗悪望遠鏡のように視界から飛び出て見失うことはないですが100倍以上は使いたくない架台だと感じました

次にこと座のリング状星雲M57を観察しました

結果は FL90S ≒ SV520 > A80Mf

A80Mfでは逸らし目で何とかM57をリング状に見ることができましたが、かなりあわいかんじでした

FL90SとSV520では逸らし目をしなくてもハッキリ見え、星雲の濃淡も認識することができました

ヘルクレス座の球状星団M13も観察しました

結果は FL90S ≒ SV520 > A80Mf

A80Mfでも何とか球状星団らしさを感じることができ、周辺部がザラザラしている感じがわかるのですが、FL90SとSV520では明らかに粒状感が感じられて球状星団として楽しむことができました

普段使いなら(3台の中で)一番軽くて、軽量なSV520の鏡筒をポルタの架台に載せて運用するのが良いかも? と思ってしまいました

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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