初めての望遠鏡はこれがお奨め その2

今日は曇りのち雨。

スッキリしない天候が続きます。。

さて今日も「初めての望遠鏡・・・」シリーズです。

「初めての望遠鏡はこれがお奨め」

3.お奨め望遠鏡紹介

一口に初めての望遠鏡を選ぶと行っても、身に着ける洋服や食べ物の好みが人それぞれ全く異なるのと同じように、望遠鏡の選定基準(予算や光学系、デザインなど)や使用目的が人それぞれで、ごくわずかの機種に絞り込むのはかなり難しいです。

その無理をあえて押し通す前提として、前節で記した三つの選定基準をもとに以下でお奨め機種を紹介するのですが、あくまでも私の独断と偏見によるものであることをご理解下さい。

3-1.お奨め望遠鏡(その1) スコープテック製ラプトル60

お子さんから大人まで、全くの望遠鏡初心者に向けてお奨めする一番がこちら。

スコープテック製ラプトル60(¥16980税・送料込)です。

このブログでもこれまでに度々取り上げていますが、スコープテック社は初心者向け望遠鏡に特化した真面目な製品作りをしているネット販売をメインにした会社です。

お子さん向け(¥10800)からかなり本格的な入門機(¥43800)まで4種類の入門向け望遠鏡を取りそろえていますが、中でも一番お奨めがこのラプトル60です。

望遠鏡の命と言える対物レンズは日本製で口径60mm、焦点距離700mm(F11.7)と取り回しのしやすさと見え味のバランスを考慮した設計になっています。

倍率は2種類の接眼レンズを交換する事により35倍と87倍にできるようになっていて、天頂付近観察用の天頂ミラーも付属しています。

倍率はやや控えめですが口径60mmの微動装置無しの望遠鏡としては無理のない適正な倍率と言えます。

鏡筒を載せる架台は微動無しの簡易的なフリーストップ経緯台ですが、構造が単純な分お子さんや全くの初心者には直感的に使えます。

光学式ファインダーを省略する代わりにピストルの照準のように使う「のぞき穴ファインダー」が鏡筒に取り付けられていて、調整不要で直感的に使える(星を導入できる)ように配慮競れています。

三脚は高さ調整(75~125cm)が可能なので子供も大人も楽な姿勢で観察が可能です。

初心者向けに使いやすさと見え方重視で徹底的に無駄を省きながら、手は全く抜かない作りの製品と言えます。

三脚込みの総重量が2.5kgと軽量で、部屋の隅に組め立てたまま置いておいても場所を取らないので、使いたいと思ったときにとにかく気軽に使えます。

こんなバッグを用意してどこへでも持ち歩きたくなります。

純正の接眼レンズは24.5mm径の小さなタイプですが、現状では主流となった31.7mm径のアダプターを介しているので、31.7mm径の接眼レンズがそのまま使用できます。

将来的にいろいろな倍率や接眼レンズを使いたくなったときに便利です。

スコープテック社で用意している鏡筒バンドを使用すれば赤道儀式や微動つきの経緯台などへの搭載が可能となり、いろいろな観測にも対応が可能となります。

実売1万5千円前後という価格帯の範囲で見え味(確実性)、使いやすさ、将来性といった観点からベストバイといえる製品だと思います。

望遠鏡ってどんなものなのか知りたくて、とりあえずできるだけ安く、でもシッカリみえるのが良いというかた向けといえます。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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初めての望遠鏡はこれがお奨め その2 への11件のフィードバック

  1. 小澤 利晴 のコメント:

    この望遠鏡、特に鏡筒はマニアのサブ鏡筒にも使えるくらいよく見えます。
    基本性能が高く、口径(mm)×2倍以上の高倍率にも耐えられる鏡筒です。
    また、おっしゃる通りのちに自前の赤道儀などに載せて使うこともでき、将来性も十分な機種と言えると思います。

    ひとつだけオーナー様に質問ですが、この鏡筒、ラプトルの架台に乗せる時のネジの突起が2つ出ています。鏡筒バンドを巻く時にこの突起の処理はどのようにされたのか、お教えいただければ幸いです。

  2. スタパオーナー のコメント:

    小澤さま
    いつもありがとうございます。
    返信をしたつもりがアップされていなかったようです。

    ラプトル60は架台取付用の6mmボルトが鏡筒から2本突き出ています。
    それ以外に鏡筒を取り付けるための邪魔者はないので細めの2本止めの鏡筒バンドと干渉することはほとんど無いです。
    無理にこのボルトを取り去るより、いざというとき元の架台でも使えるようにそのまま残す方が良いと思っています。
    このボルトを残しておけば大型のファインダーを付けるなどの改造にも対応しやすいのではと思います。

  3. 小澤利晴 のコメント:

    オーナー様、
    ボルトははそのままにしてその間にバンドを通せば良いのですね。
    あとはアリガタの前後取り付け位置で調整すれば鏡筒の軽さが功を奏してバランスもさほど問題にならないですね。

    この鏡筒、初心者を卒業したのちに、剛性の高い架台に載せて使った時のパフォーマンスには誰しも驚くと思います。初心者用の1本として終わらせずにその後も是非使い続けていただきたい逸品です。

    私の経験では、ラプトルのオリジナル経緯台で使っても6mmのアイピースで口径(mm)の2倍前後で見れば惑星像の切れ味が見事です。さらにラプトルの架台では少々コツがいりますが、衝前後の木星や接近時の火星では思い切って4mmのアイピースで口径(mm)の3倍くらいまで倍率を上げても像は崩れません。比較観望したことはありませんが、光量以外の惑星像のパフォーマンスではC5に勝つと思います。アトラス60にも言えることですが(私の目にはアトラス60もラプトル60も像質自体にあまり差異は感じません)、これを剛性の高い赤道儀などに載せれば、昔使っていたニコンの8cmアクロマート屈折の6cm板とも言えるくらいの能力を発揮することでしょう。この鏡筒は今売られている小口径アクロマートでは間違いなく1級品です。

    お忙しいところお答えいただきありがとうございました。

  4. 小澤利晴 のコメント:

    オーナー様、こんにちは。

    最近ラプトル60を4畳半の寝室の中から、使っております。
    梅雨時で、口径の大きなシュミカセなどをベランダに出して長時間順応されることができないので、思いついたのがこの方法です。

    寝室の窓を開けて全開にしてそこからラプトルの頭を出して見る。部屋はエアコンを効かせれば今の季節ならば外気と同じくらいの気温に保てます。

    ベランダは南中以後は建物に遮られて星が見えなくなりますが、寝室の位置からな
    は南がずっとひらけているので夜中じゅう見ることができます。夜中に目が覚めて窓を開けてラプトルを木星、土星に向ければ像は小さいものの、すごくシャープてハイコントラストな視野を堪能できます。スコープテックオルソ6mm、117倍、この使い方で三脚を最短にして床に座布団をひき、あぐらをかいて一杯やりながらリラックス観望、このところこれにはまっております。

    これは機動性の良いラプトルならではの使い方、大きな口径のものは気流が乱れるので外へ出さないとまともな像は拝めませんが、ラプトル60でこのくらいの倍率までなら、気流の影響もそれほど受けないので全く問題なく可能です。

    この使い方、今の季節はおススメですね。

  5. スタパオーナー のコメント:

    小澤さま
    お部屋の中から天体観測とは、古い天文狂が聞いたら「もってのほか!」と叱られそうですが・・・・
    でも確かに季節を選んだり室内外の温度差が無いようにして運用するなら全く問題無いですね。
    お気楽・お手軽観望には最適ですね。

  6. 小澤利晴 のコメント:

    オーナー様、こんばんは。
    部屋の中からラプトルを使う、これは最近になって始めたものですが、その後色々と気付いたことがあります。

    ➀ ラプトル60の場合ですが、三脚を最短にするとけっこういい感じに安定する
    ➁ 窓を開け放し、エアコンを低温に設定して1時間以上放置すると像が意外と安定する
    ➂ この条件で、5mmのアイピース140倍で素晴らしくシャープな木星が観望できる
    ➃ 4mmのアイピース175倍でも像は乱れず、むしろ縞模様の色合いがわかりやすくなる

    この中で➂と➃は、ラプトル60の光学系の良さを実証する好材料だと思います。しかし5mm以下のアイピースを使用する際はとりわけ三脚を短く設置すること、ピント合わせにコツがいること(これは何回か行って行けばなれます)が求められます。が、31、7mnm径で5mm以下のアイピースを持っていれば是非試す価値があると思います。

    この鏡筒、剛性のある赤道儀に載せればブレがなくなりピント合わせが容易になるので4mmのアイピースでも十分に安定した木星像を観望できると思います。5mmのアイピースでは縞の間の細かい模様のコントラストが素晴らしく、4mmにすると模様の細かさはやや失われるが縞模様の色合いがむしろ強くなってくる感覚が不思議です。いずれにしろこの値段で、木星の観望に関しては口径(mm)の3倍の倍率まで出せるのは、驚異です。

  7. スタパオーナー のコメント:

    小澤さま
    お気楽観望でここまで楽しめるのは良いですね。
    工業製品なので多少のばらつきはあるかも知れませんが、丁寧に作られたラプトルは十分な見え味を提供してくれるのでしょう。
    もちろん細かなところをそれなりに訓練も必要でしょうが、学生時代に口径60mmで驚くほど高精細な木星スケッチを描く人がいて、60mmでも熟練すれば観測ができるのだと驚かされました。
    さすがに100倍を超えると微動無しの経緯台では苦しいでしょうし、赤道儀にしても手動だと位置合わせ後の振動が収束するまでのロスタイムが生じるので、モータードライブの装備がベターになると思います。
    残念なことに国内ではこのクラス向けの軽量で安価な眼視向けの赤道儀が販売されていないことです。
    いろいろなフェーズにいる初心者に向けた製品のラインナップがないのは本当に残念なことと思っています。

  8. 小澤利晴 のコメント:

    最近ますますラプトル60にハマってきています。軽いから一番よく使う望遠鏡ですね。

    もうすぐ、土星、木星の観望好機に入ってきますが、特に木星で比較した場合、拡大率などの要素を除けば、イメージ的にラプトル60のような長焦点アクロマートの見え味は8cm短焦点アポクロマートに匹敵、さらに出来の良い8cmF15クラスの焦点アクロマートならば10cm短焦点アポクロマートに匹敵し、さらに20cmニュートンにも匹敵するような印象です。

    土星は暗いので、20cmと比較はできませんが、拡大率を下げれば6cmでも非常にシャープに見えます。20cmよりもずっと小さく、迫力では負けますが、このシャープさはとても見応えがありますのでおすすめですね。

    長焦点アクロマート屈折は初心者向けでありながら、鏡筒バンドをつけて高強度の架台に載せれば、ベテランになってからもずっと使い続けられる物だと思います。

  9. スタパオーナー のコメント:

    小澤様
    ラプトル60は本当に良く見えますね。
    長焦点屈折の見え味というのは単に口径だけで語れない部分があって面白いです。
    昔々、上野の国立科学博物館でツァイスの20cm(F18セミアポ)とニュートン20cm(たぶん星野鏡)を見比べたことがあったのですが、とても同じ口径とは思えなくて驚いたことがあります。
    ステップ バイ ステップで積み上げて行ける状況ならラプトル60は本当にお奨めの機種だと思っています。

  10. 小澤利晴 のコメント:

    オーナー様、
    天文と気象1983年1月号に非常に興味深い記事があります。
    「わしらはやっぱり屈折党」と言うタイトルの座談会の記事で、京都大学の宮本正太郎先生、27cm屈折自作者の所村憲一氏、高橋製作所の髙橋喜一郎社長の3人です。

    その中で、高橋社長がお話になっているのは、屈折と反射で見え味に差が出るのは、コントラストの優劣であると言う事です。反射は視野中心を100%とすると、中心から角度で30分のところで解像度がいきなり下がって、疑解像の領域に入ってしまう。対して屈折ではいきなり下がると言うことはなく、ダラダラと落ちてゆく。また、さらに反射のコントラスト低下を助長する要素として、コマ収差が非常に影響していると言う事です。

    加えて高橋社長は、屈折の欠点についても触れられています。眼視の場合だと、焦点距離の2000分の1くらいの色収差がどうしても残ってしまいますと。極端な例を言えば、焦点距離が10mあれば、ミリメートル単位の色ズレが生じてしまうとおっしゃっています。まあ、この時代はアクロマートでのお話だと思いますが、実に具体的に屈折望遠鏡の色収差についてお話になっているなと思います。

    古い雑誌を読み返してみると、今まで当たり前だと思っていた事の理論的裏付けを改めて教えられることもあり、とても勉強になります。

  11. スタパオーナー のコメント:

    小澤さま
    屈折か反射か・・・
    永遠の課題かもしれませんね。(架台ではなく鏡筒の話ですが・・・笑)

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