今日は良い天気。
昼間やや雲は多かったのですが夜ほぼ快晴となりました。
昨日せっかく反射望遠鏡に巻き付け用のアルミ蒸着シートをあつらえたので、早速検証してみることにしました。
手前の赤い望遠鏡(SW-AT100N)は奥の15cm(R-150S)の温度順応を待つあいだ遊ぶための望遠鏡です。
ポルタⅡ経緯台に載せたR-150Sを1時間ほど温度順応させておとめ座γ(ポリマ)、うしかい座ε(プリケルマ)、こと座ε(ダブルダブル)など比較的近接度の高い二重星を見ます。
その後鏡筒にアルミ蒸着シートを巻き付け30分ほど温度順応。
先ほどと同じ対象を見て見え方の違いを観察しました。
結論から言うと、反射望遠鏡特有のチャカ付いた星像が少し落ち着き、シーイングが一段階程度向上した感じがしました。
これまでR-150Sは低倍率専用の鏡筒と割り切って使うことにしていたのですが、150倍でも余裕がある感じだったので少し見直しました。
その後架台をスコープテック「ゼロ」に変更して同様の観察。
微動操作後3秒以内(ほとんどは2秒程度)でブレが収まり、安定して見えるので二重星の見え方がさらに一段階分かりやすくなった感じでした。
二重星の観察には150倍を使用したのですが、ゼロは微動を使わず手動でも追尾ができるので、慣れるとそちらの方が気楽に扱える感じがしました。(ゼロにとっては鏡筒が太すぎるので、天頂方向と地平方向では上下アームの角度を調整しなおさなければならないので少し煩わしいですが、それを差し引いてもこの安定度の高さはありがたいです。)
最後にまたアルミ蒸着シートを外して観察。
10分くらいすると焦点外像の乱れの傾向が変わりだし(筒内気流の流れが変わるのが分かり)、焦点像はチャカ付きが大きくなり、やはりシーイングが一段悪くなった感じに戻ります。
あくまでも定性的な私の主観なので気のせいかも知れませんが、アルミ蒸着シートを巻き付ける効果ありと判断しました。
電動ファンや乾燥空気の供給など大掛かりな装置や工作を必要とせず、かなり安価にもかかわらず効果があるので、スタパではアルミ巻きが標準仕様となりそうです。
オーナー様、こんばんは。
鏡筒銀巻きは、シュミカセに比べ、ニュートン式反射の方が効果がありそうですね。
これは、光学エレメントがより少なく簡素な構造の望遠鏡の方が、鏡筒単位での放射冷却量が少なくなるという事なのでしょうか。もちろん口径の違いや、その日のシーイングなどの要素も大きいと思いますが、非常に興味深いです。
銀巻きについてはまだまだ検証が必要かも知れませんが、巻かないよりも巻いた方が良いような気がしています。
今回はマクカセ用やシュミカセ用も着脱可能型で作っているのでそちらも追々テストしたいと思っています。
本当は定量的な検証ができるのが一番なのですけれど・・・・・
もの凄い亀コメントで申し訳ありません。
同じく光モノ好きな Lambda です。私のところでも銀巻きの筒が増殖中です。
銀巻きの効果を検証いただいて、とてもありがたく思います。
ドーム内の40cmシュミカセでも効果があったとのこと(!)、大口径機ではますます筒内気流が無視できないのかもしれないですね。
私もこの銀巻きを行うまでは、恥ずかしながら反射望遠鏡での綺麗な回折環を拝んだことがありませんでした。
本当はもっと定量的な検証法を行えれば良いのですが・・・、未だ焦点内外像の撮影くらいにとどまってしまっております。
Lambdaさま
コメントありがとうございます。
ウチでは反射系はすっかり銀巻きがデフォルトになってしまいました。
銀巻き済みのドーム内の40cmシュミカセでは、以前あまり使う気にならなかった400倍オーバーの倍率を積極的に使うことが多くなりました。
輝星の焦点外(内)像を眺めていると筒内・外の気流の動きが面白くて見飽きないという、万華鏡を見るような気分になって少し嵌まってしまい、時間と体力に余裕のあるときはかなり長時間眺めています。
定量的に厳密な検証となると同スペックの鏡筒を2本用意して同時に比較しないといけないので、かなり大掛かりになってしまいますね。
プラセポ効果なのか、自分の眼が正しいのかはっきりさせたいところではありますが・・・