今日は雲がちの一日。
屈折望遠鏡やカセグレイン系反射望遠鏡を眼視観察で使用する場合、天頂プリズムや天頂ミラーは必需品と言えます。
ただ困ったことにある程度名のあるメーカーの製品でも意外に内面処理のいい加減なものが散見されます。
せっかく良い望遠鏡(内面の迷光防止処理がしっかりされた)や高級な接眼レンズを使っても天頂プリズム(ミラー)の内面処理が悪いとコントラストが落ちて、見え味が大きく劣化します。
下は上の写真の古いセレストロンの天頂プリズム(何と日本製。当時はビクセンOEMかな)を明るい方に向けて(レンズ無しで)覗いたものです。
スリーブや嵌合リング、プリズム側面からの反射光が気になります。
まずは分解してプリズム側面の黒染め加工(油性マジックで塗るだけです)。
スリーブ内の防止するため植毛紙を貼り付けるのですが、直接貼り付けるとうまく行かないことが多いので、先に内面にピッタリサイズの紙(古ハガキ)を用意します。
ピッタリ入ることを確認して
この紙に植毛紙を貼り付けてはめこみます。
嵌合リングにも植毛紙(遮光シート)を貼り付けて完成です。
見た目ほとんど漆黒の状態になりました。
気を良くしてミラーの方も改造です。
改造前の状態
スリーブと嵌合リングに植毛紙を貼り込みます。
作業がやりにくい構造だったので少しズレてるのですが・・・
それでも大幅に迷光を軽減することができました。
この個体はミラーボックス内の遮光がよくできているので改造はこれだけでしたが、安い天頂ミラーの場合ボックス内に植毛紙を追加した方がよいものもあるようです。
そんなこんなで以前から気になっていた天頂プリズム・ミラーの迷光処理改造、手持ちの31.7mmサイズ4個全部を(半ば勢いで)完了しました。