また新しい鏡筒がやって来た その3

今日は終日雨模様の一日でした

さてさて、スタパに新しく迎えた口径114mmのニュートン反射鏡筒、この子かなりのじゃじゃ馬・・・(まあ予想はしていたのですが)

天気の悪い日にはボチボチと改良を進めます

斜鏡のセル周りや調整ネジを加工したりしてようやく光軸合わせのスタートラインに付いたのですが、焦点距離が500mm(F4.3)とかなりの短焦点なためケラレの少ない焦点像とするためにはかなり大きな斜鏡が必要になります

現状斜鏡短径が32mmなのですが、これだと計算上はほぼ光軸中心以外は100%の光量が得られません

せめてASI585MC(1/1.2”センサー)の四隅の周辺減光が目立たないくらい(90%)にするには最低でも斜鏡短径35mmが必要です

ほとんど使用していない150mmニュートン反射が手持ちにあり斜鏡短径が35mmだったためこれに換装しました

上は換装後に短径32mmの斜鏡を乗せてサイズの違い(3mmなのでわかりにくいですが)を見たところです

ニュートン反射あるあるで、接眼部のドロチューブを一番内側まで入れるとドロチューブの内側先端が中に入り込みすぎ主鏡に被ります

通常の接眼レンズで眼視観察するときにはある程度繰り出した位置で合焦するので実害はないのですが、一般のCMOSカメラ(接眼アダプターの後方にセンサーがあるタイプ)では繰り出し量がわずかなため干渉の恐れがあります

ドロチューブを分解して可能な範囲で切り詰めることにしました

まずはパイプカッターで外周に繰り込みを入れます

ラックギア部が邪魔をするので完全には切れないので、金ノコで切り飛ばしました

切り口がガタガタなので追々調整しますが、とりあえずほんの少し繰り出せば干渉しないところまで切り詰めることができました(続く)

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「スマート望遠鏡ハンドブック」の紹介

今日は晴れのち曇り、夕方まで青空だったのに日没後はベタ曇りになってしましました

さて今日は「スマート望遠鏡ハンドブック」の紹介

最近の望遠鏡は全く覗かず、望遠鏡に付いたカメラで撮影した画像をスマホで見るタイプが人気です

望遠鏡自身が星の位置を確認して自律的に目的の天体を導入してくれるので、難しい位置合わせや調整が不要で、あまり天文の知識がなくてもいろいろな天体が見られますし、公害カットフィルターが入っているタイプもあるので、都会でも驚くほど良く見えてしまいます

ただ少し使い慣れてしまうとわりとすぐに飽きてしまい、うまく活用されていない場合も多いようです

せっかく安くない機材を入手したのに使い倒さないのはもったいないと言うことで

「スマート望遠鏡ハンドブック」が製作されました

大阪市立科学館の渡部義弥さんが中心となってスマート望遠鏡の特性を活かした使い方の実践やノウハウをギューッとまとめて紹介しています

かなり濃い内容の60ページほどの資料ですが、なんと無料で公開され誰でもPDFでダウンロード可能です

興味のある方は渡部さんのWEBページからダウンロードして下さい
(ダウンロードはこちら)

かなり高度な内容の部分もあって、学校の天文部などでスマート望遠鏡を持っていたら取り組むと良いテーマも紹介されています

またスマート望遠鏡は買ったけど上手く使いこなせていないといった方にもお奨めです

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また新しい鏡筒がやって来た その2

今日も曇りときどき雨の天候でした

スタパの北杜市内は標高の低い方から桜の花が満開になって来ていますが、その先の韮崎市では桃の花が満開でした

こちらは新府の桃源郷、桃の産地として県内では有名な場所です

さてスタパに新しく迎えた口径114mmのニュートン反射鏡筒

このままでは普通の架台に載らないのでビクセンタイプのアリガタ金具に換装します

ちょうど黒のアリガタ金具が手持ちにあったので取り付けたら、誂えたようです

とりあえずゼロ経緯台に載せて

なかなかの安定感です

問題は光学系ですが、とりあえずサクッと光軸調整・・・

と思ったのですが、これがなかなかのくせ者

斜鏡調整ネジの先端が光軸調整には全く適さない形状で、ネジを廻すと規則性のない非線形な動きをしてくれます(ネジの先端が凸凹して廻すたびに斜鏡が大きく動いてしまします)

しかも斜鏡短径が32mmしかないので、計算上光軸中心付近以外はケラレが生じますし、接眼側から覗いたときに主鏡の外側の構造物が見えないので、光軸調整がとても難しいです

といっている間に夜になったのでファーストライト(9日の夜です)

光軸が全然合っていないので身持ちの悪い見えかたですが、とりあえず絶望的な見え味ではないので一安心

まともに見える鏡筒に鍛えられるかどうか微妙なところです・・・

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「ステラ★コン」で気分はプラネタリアン

今日は曇りときどき雨の一日でした

さて少し時間が経過しているのですが3月の星空案内人シンポジウムで最大の収穫だったのが「ステラ★コン」というPC用アプリケーション

どんなアプリかというとアストロアーツ社が販売する高機能プラネタリウムソフト「ステラナビゲーター」を本物のプラネタリウムのように操作するための「コンソール」のような役目します

普通のステナビの画面は下のようなものです

プラネタリウムの星図画面の他に様々なメニューが並んでいます

全てこの画面上で操作するので、星座解説などに使用すると全ての操作手順がゲストに丸見えの状態で進める事になります

で、このステラ★コン、星図と操作コンソールを別画面に表示してゲストには星図画面だけが見えるようにできます

ゲスト用画面(ここではテレビに接続していますがプロジェクターで投影ももちろん可能です)はご覧のとおり星図だけ(左上に日時は表示していますがこれも消せます)

コンソール画面はというとこんな感じ

通常の星座解説で使うような機能がほとんど集約してまとめられ操作できるようになっています

例えば下のようにふたご座だけの表示と冬のダイヤモンドを解説しようとする場合には

星座コンソールで全ての星座名と星座線のチェックを外し、ふたご座の星座名・星座線・星座境界をチェック、さらに「目印」欄の「冬のダイヤモンド」をクリックします

さらに「恒星」のコンソールに移動して冬のダイヤモンドの各恒星名が表示されるようにクリックして行きます

言葉で書くと長いですが、少し慣れるとお話しをしながら操作できるので間延びした解説にはならないと思います

ほとんど本物のプラネタリウムのように操作ができてしまうわけでプラネタリウム解説者(=プラネタリアン)の気分が味わえます

とはいえ普段解説している時の操作と同じことがステラ★コンのコンソールからスムースにできるようにするためには少し練習をする必要があります

私は5分くらい練習して、いきなり実践で使ったのですが、かなりモタモタして大汗をかきました・・・

よい子はちゃんと練習するのですよ~

ステラ★コンの機能というか仕様で嬉しいのが、星図上で間違ってクリックしたときに純正のステナビではその近傍の天体情報のウインドが画面内に開いてしまい邪魔になることが多いです

ステラ★コン使用時はなんとこの天体情報のウインドがステラ★コン側の画面に表示されるようになっていますので、解説の邪魔になりにくいのでありがたいです(と思っていたらこの動作はステナビ側の仕様だとの指摘を制作側よりいただきました)

さてこのステラ★コン、「小さな天文学者の会」というグループが何と無償で配布してくれます

下記の登録フォームに必要事項を記入して登録するとアプリと取説などが入手できます

<https://forms.gle/ptrHTsT68CXRqDj96>

商用使用は基本禁止ですが、スタパのような宿泊施設や飲食店などでゲストに星空解説で使用するレベルは認められるようです

ステナビで星座解説をしている皆さんにぜひ使っていただきたいです(ステナビ ライトでも操作可能です)

ところでステラ★コンは無償ですがステナビは有料のソフトなわけで、ステナビが買えないという方はフリーのステラリウムでも実は同じようなことができます

ただしこちらは使い始めるのに少しハードルが高いのと、操作性にかなりクセがあります

どうしてもお金が用意できないかたはそのハードルを乗り越えていただけば良いと思うのですが、ステラ★コンのハードルの低さと操作性を考えるとスタパ的にはあまりお奨めではないです・・・

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また新しい鏡筒がやって来た

今日も良い天気

スタパのふもとのほうでは(スタパは標高1100m、ここでの麓は600mくらいです)桜が7分咲きくらいになりました

大きく拡がっている八ヶ岳南麓は標高差のおかげで少し移動するだけで1ヶ月近く桜が楽しめるのです

今夜も晴れていましたが、少し薄雲があったようで月には暈がかかっていました

さてスタパにまた新しい鏡筒がやって来ました

銘板には NATIONAL GIOGRRPHIC EXPLORER という型番(?)のあとにF=500mm/d=114mmという表記があります

口径114mm、焦点距離500mmのニュートン式反射望遠鏡です

製造後20年くらいは経過している感じで、主鏡に少し曇りがあり縁に少しメッキの傷みがありますが、まあ実用範囲だと思います

断捨離中のはずですがなぜかまた鏡筒が増えて、おかみからは白い目で見られております

でも、でもですよ、これネットオークションで1100円(送料別で送料のほうが高かったのですが・・)で落札できてしまったんです

まさか1100円で落札できると思わないじゃ無いですか~

ファインダー取付け金具(たぶん後付けだと思います)だけ購入しようとしてもそのくらいするわけで、ファインダー取付け金具を買ったら114mmのニュートン反射鏡筒が付いてきた見たいな感じなわけです

ニュートン反射とはいえF4.3の短焦点ですので、主鏡が真面目な放物面でないとあまり使い物にならないかも知れないですが、素性がわからないのでとりあえず1100円分はいろいろ弄くり回して遊ぼうと思います

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スペース10がやって来た その2

今日は晴れのち曇りで、夜は雨・・と思ったら深夜になってまた晴れました

さてスタパに迎えたスペース10、昨晩は月の撮影をしたあとに早速ファーストライトをしました

ケンコースカイメモに赤緯体アクセサリを付けてスペース10を載せています

赤道儀に載せることによりアライメントなしである程度高倍率にしても自動追尾ができるのでこのチョイスになりました

本当はトラバースに載せて運用することを考えているのですが、少し風邪気味で気合いを入れてアライメントをする元気が無かったのでした・・・

昨晩は月がかなり明るいのでとりあえず月と、二重星、そして輝星による光軸チェックなどを行いました

ピント合わせが非常にシビアな特性があるのと、若干の光軸ズレがあることが分かりましたので追々煮詰めて行きたいと思います

ところでスペース10はトラバースに載せたら良いかなと思い迎えた鏡筒です

一昨昨日(4月5日)の記事で手持ち鏡筒の中で搭載耐荷重未満nお最大口径がEX90の90mmマクカセだったのですが、スペース10は一廻り大きな口径にしつつ焦点距離が2割短くなるのでよりトラバース向けかと思えたわけです

まあ無理に組合わせる必要も無いのですが・・

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スペース10がやって来た

今日も良い天気です

月が明るく、シーイングはユラユラでしたがね・・・

さて機材整理中でしばらく望遠鏡の購入を控えていましたが、久々に新しい望遠鏡がスタパに迎えました

JSO(日本特殊光学)製Space10(スペーステン)です

口径100mm、焦点距離1000mmのシュミカセ光学系の望遠鏡(国産)です

かなり古い製品です(少なくとも30年以上)が、光学系はわりと綺麗で充分レストア可能な範囲です

接眼部は往年の標準で24.5mm径ですが、外周にカメラアダプター用のM42ネジが切ってあります

24.5mmのスリーブアダプターを取り外し、M42→31.7mmスリーブアダプターに換装する事が簡単にできます

31.7mm径の接眼レンズが問題なく使用できます

天頂ミラーを介しても省いても合焦することが確認できました

接眼レンズなどを取り付けた状態(ファインダー込み)の質量が1.75kg

トラバースでの運用が充分可能な質量です

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カーボン三脚(2本目)を迎える その2

今日は雨のち曇りのち晴れとなりました

深夜過ぎに晴れる予報がだいぶ早まってくれたおかげで久々に月を撮ることができました

シーングは悪かったですがまあそれなりに・・・

今夜は月の近くに火星がいたのですが、ふたご座のカストルとポルックスに等間隔で並んでいて、同じような明るさであり、まるで三つ子になった感じでした(月が明るすぎて写真に撮れませんでしたが・・・)

さて先日迎えたカーボン三脚、耐荷重40kgという強者です

いろいろ考えた結果、ビクセンのGP・SP系赤道儀用として使うことにしました

とりあえずSP赤道儀(モードラ付)にFL-90S(フローライトアポD90mm/f810mm)を組合わせてみました

なかなかの安定感です

とりあえず三脚の部分だけで1kgの軽量化をしつつ剛性アップです

GP・SP系赤道儀であれば簡単に換装できるので遠征用として使いたいと思います

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トラバースがやって来た その9

今日は曇りの一日でした

少しあいだが開きましたが久々にトラバースネタです

トラバースの発売元であるサイトロンではトラバースと口径80mmのマクカセ鏡筒wをセットで販売しています

鏡筒の質量(1.2kg)やサイズ感、倍率など絶妙にバランスのとれた組合せだと思います

スタパではトラバース架台のみを入手したので、手持ち鏡筒の中からわりとこの仕様に近いミード製ETX90の鏡筒をあまり深く考えずに組合わせて使い始めました

この鏡筒、天頂ミラー内蔵で30mm接眼レンズとドットファインダーを付けた状態で1340gほどなので重量的は全く問題無いです(トラバースの耐荷重は2.5kg)

ただし焦点距離が1250mmとわりと長めなので自動導入的には少し不利です

そんなわけでトラバースに載せる鏡筒の最適解について検討してみました

まずは質量が耐荷重の2.5kg未満であること(当然ですがファインダー、天頂ミラー、接眼レンズなど使用するのに必要な付属品込みです)

次にできるだけ鏡筒長が短くコンパクトであること(長いと持ち運びに不便であるだけでなく、天頂方向を向けたときに三脚に干渉しやすいです)

そしてできるだけ大口径であること(やはり口径が大きいほうが良く見えますよね)

そんな条件で手持ちの鏡筒からチョイスしてみたのがこちら

左から
セレストロンC5(シュミカセD127mm/f1250mm):2.7kg
ミードETX90(マクカセD90mm/f1250mm):1.3kg
Sharpstear50ED(EDアポD50mm/f330mm):1.5kg
トミーファミスコ改(セミアポD60mm/f42mm):1.5kg
WO製Zenistar66SD(SDアポD66mm/F388mm):2.0kg

セレストロンC5は残念ながらやや重量オーバー

使って使えないことは無さそうな感じですが頭でっかちな感が否めないです

Zenistar66SDは屈折で組合わせられるギリギリのサイズ感です

口径70mmクラスまでは何とかですが80mmクラスは厳しいでしょう

低倍率重視のときはZenistar66SDかSharpstear50EDのチョイスでしょうか

荷物の大きさ重視のときはSharpstearがピカ一です

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上海にいって来た その3

今日もスタパ周辺は良い天気でした

そして無事上海から帰還しました

上海は中国の繁栄を象徴するような街なので上海を見ただけで中国を語ることはできないと思うのですが、それでもとても活気のある町でした

何より驚いたのが交通機関の電動化の進み具合でした

街を走るバイクのほとんどは原付タイプの小型バイクでそのほとんどがバッテリー車でした

自転車も多いのですが、それ以上に電動バイクが車や人をかき分けて縦横無尽に走り回っているのが印象的でした

そして街を走る乗用車の半数以上(通勤時間帯は7割くらい)がEV車で、みんなピカピカ

上は唯一見かけた日本製のEV車です

タクシーはほとんどがライドシェア方式でガソリン車は1割に満たない感じでした

ガソリンがとても高価で、税金も高いのでEV化が進んでいるようです

ちなみに大型のバイクはほとんど走っていませんでした

大型バイクのナンバーを取得するのに数百万円が必要で、よほどのセレブかマニアで無い限り手を出さないのだそうです

路線バスも電動化が進んでいるようです

幹線を走る路線バスはトロリー化されていて、電気の無いところではバッテリーで走るようになっていました

町中では大型トラックはおろか宅配便のトラックでさえ見かけることがほとんどありませんでした

空気を汚す大型のガソリン車は深夜しか街の中に入ることができないそうです

車やバイクの多さには驚いたのですが、黄砂があって視界は霞んでいるものの空気は思いのほか爽やかだったのは意外でした

日本がすぐにそうなるとは思わないしマネをする必要も無いとは思うのですが、都会の空気が綺麗なのは快適ですね

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