冥王星がなくなる！？

ここ数日来チェコのプラハで開催されていた国際天文学連合（IAU）の総会で、新たな惑星の分類方法について議論がされていたことをご存知のかたも多いと思います。
冥王星やそれ以上に遠いところを回る天体である程度大きな天体や、火星と木星の中間に位置する小惑星帯の中の大きい小惑星を｢惑星｣と呼ぶことにしようというアメリカ主導の提案に対し、喧々諤々の議論の末、冥王星やそれに類似した小さな天体は｢dwarf planet｣(ドワーフプラネット：矮(わい)惑星?)という新しい分類に分けられることで決着しました。
冥王星が地球や木星などの惑星と区別されてしまうことに対し、歴史的な意味での抵抗が多かったようですが、もともと謎の多かった冥王星が、最近の研究でようやく正体がわかってきて、正しい分類ができるようになったということ、世界中の天文学者たちが大国の思惑や歴史的因習に惑わされず、一番納得しやすい案に収束させたことは喜ぶべきことなのではないかと思っています。
｢宇宙戦艦ヤマト｣で太陽系最外縁の基地だったはずの｢冥王星｣とか、セーラームーンの｢冥王せつな｣(セーラープルート)の立場とか、オタクたちからは文句が出そうですが、個人的にはとてもスッキリしているのではないかと思っています。
小学校でこの話を聞きつけてきた６年生のオナーJr2が何を勘違いしたのか｢冥王星がなくなっちゃうんだって｣と言っていました。
でも彼、映画「指輪物語｣のファンでドワーフ(小人族)のことを知っているので、｢ドワーフプラネットという新しい分類に分けられただけだよ｣いったらすぐに理解してくれました。
冥王星が惑星じゃなくなるという話が一人歩きして、なぜか｢冥王星がなくなる｣になったようです。同じ勘違いをしている人が他にもいっぱいいそうな気がしますが・・・・

 ところでスタパで販売している天文グッズのなかに｢太陽系定規｣なる太陽から冥王星までの絵が描いてある定規があるのですが、この先プレミアが付きそうな気もするのですがどんなもんでしょう・・・