天文趣味用カメラ三脚の選び方(改題:カメラ三脚について)

さて、昨日は星を趣味にするなら、天体写真(星景写真)を撮ったり、
小望遠鏡を載せたりするのに「カメラ三脚が1本あると便利」という
お話をしました。

具体的にどんな物がよいのか少し解説したいと思います。

ひとことで言えば「長めで、ガッチリしたもの」ということになります。

「ガッチリしたもの」というのは、もう説明不要と思いますが、
カメラ三脚の場合、可搬(持ち運び)性を重視するものが多いため、
高価なものでも(高価なものほど?)、カーボンファイバーなどの高価な
材質の軽いものが歓迎されます。

しかし、いくらガッチリしていても、軽いと風などでブレやすいので、
わざわざストーンバックなどというものをぶら下げて、その辺にある
重いものを乗せて安定度を増す仕様になっていたりします。

いざ使おうと思ったときに適当な重さのものが見つかればよいのですが、
なかなか面倒であまり使われることはありません。

担いで歩くことがないなら、初めから重い三脚のほうが良いです。

次に「長めで」ということについて、

通常の三脚はやはり可搬性を考慮してできるだけ短くして、でも延ばせば
アイレベル(自分の目の高さ)まで高くできるというのが一般的な考え方です。

しかし天体写真をメインに考えると、どんなにガッチリした三脚でも
長く延ばせば強度が弱くなりブレが出やすくなるため、あまり長く延ばさずに
使うというのが業界の常識といえます。

よほど前景がうるさいとか、光が入るとか、天頂を狙うのにファインダーが
のぞけないなどという事情がない限り、三脚は延ばさずに使います。
(星を点に写したいと思えば、それほどシビアなのです。)

可搬性を考慮した段数が多くて短い三脚だと、(延ばさなければ)カメラの
位置が低すぎて、ファインダーをのぞくのが辛くなるので、段数が少なくて
初めから長い三脚を使うのが正しい選択だといえます。

あとは自分の使い方や感性の範囲(車で移動するのか、担いで山に登るのか、
体力や財布と相談したり・・・)で、できるだけ「長めで、ガッチリしたもの」
という条件にあったものを選ぶのが良いです。

 

写真右は私が高校2年(30ん年前)のときに天文趣味用として購入した
百戦の勇士。

学生の頃は車を使えることが限られていますので、持ち歩くという使い方を
前提とした長さと重さで選定した機種です。

最近まで現役だったのですが、さすがにガタが出始めて、
「そろそろ新しいのを・・・・」 と思っていたところでした。

何と間の悪いことに、先日の原村の星まつりでスタークラウドの星大好き店長の
甘い誘惑(ウソ)に負けて購入したのが左の三脚です。

車で移動、ほとんど担いで歩くことはないという前提でのチョイスです。

どうです?「長めで、ガッチリ」しているでしょ・・・

続く

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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天文趣味用カメラ三脚の選び方(改題:カメラ三脚について) への1件のコメント

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