毎度書いているのですが、冬になると空気が澄んで富士山が毎日のように
見えるようになります。
富士山が見えるほど空気が澄んで、地平線近くまで雲がない快晴に恵まれると
スタパからは意外にあっさり、りゅうこつ座のカノープスを見ることができます。
(毎年冬になるとカノープスの同じ話で恐縮です。)
おおいぬ座の前足の星と後足の星をつないで、まっすぐ下に延ばした地平線近く
にある星がカノープスです。
日本では東北地方より北では見ることのできない星で、関東地方でもよほど
条件が良くないと見えないことで知られています。
中国ではそんなに滅多に見えない星が見えたら縁起が良くて、長生きができる
かも知れないと言うことで「南極老人星」と呼ばれているほどです。
日本の関東地方では布良星(めらぼし)と呼んでいるところがあります。
布良というのは房総半島の最南端の地名で、南に行くほどよく見えて、
また、南が開けているとこで見やすいことから、この名前が付いているようです。
実際の星の明るさとしては全天で最も明るいおおいぬ座のシリウス(-1.5等星)に
次ぐ明るさ(-0.8等星)なのですが、何せ南に低くしか昇らないため、
大気の減光を受けてあまり明るく感じないことが多いです。
星の軌跡が判るように流し撮りをするとハッキリ分かってきます。
昨シーズンは12~3回(それほど見ようと努力しないで)見ていますので、
冬に星のきれいなところに出かけたときは、ぜひ注意してカノープスを
見つけてみてください。