星の数ほど・・・

皆さんは星の数がどのくらいあるか?などと考えたことはあるでしょうか?

 
  写真は夏の天の川(いて座付近)です

肉眼で見える6.0等星までの星の数は全天で6千個といわれています。

半分は昼間の空にあるので夜に見えるのは、その半分の3000個で、
地平線近くは大気の減光があるので実際にはその半分以下の数になって
しまいます。

意外に少ないと思うかたもあるでしょうし、一度でいいからそんなに
たくさんの星を眺めてみたいと思うかたもあるでしょう。

ただ、実際には人間の目に見えない暗い星がたくさんあることも、皆さん
ご存じだと思います。

地球から見える星の数を明るさごとに調べると・・・

1等星:21個
2等星:68個
3等星: 183個
4等星: 585個
5等星:1858個
6等星: 約5,500個
7等星:約16,000個
8等星:約43,000個
9等星:約120,000個

といったように1等級暗くなるごとに3倍くらい星の数が増えてきます。
注)
ここで1等星から6等星までの合計が8200個を越えます。冒頭で6.0等星までの
数が6000個と差がありますが、ここでは6等星を5.5等星以上6.5等星未満
という範囲でカウントしているため誤差が生じています。

ここまで数が増えるとだいぶ多いという感じがしますが、それでも世界人口から
考えればたいした数でないようにも思えます。

まあ、9等星というのは理論的には口径3cmの望遠鏡でも見える星ですので、
もっと大きな望遠鏡で見れば、もっともっと見えてくることは確実です。

現在の天文学では私たちの太陽系が属する銀河系(天の川)には2000億個ほどの
星(太陽のような恒星)かあるといわれています。

 

写真は私たちの銀河系のすぐお隣(230万光年!)にある系外銀河M31(通称アンド
ロメダ銀河)ですが、これも私たちの銀河系と同じように2000億個の星の集団で
あるといわれています。

さらにこの銀河系やアンドロメダ銀河のような星の集団が少なくとも1千万個
あるといわれていますし、2千億個くらいあるかも知れないとも考えられて
います。

 
  写真はおとめ座の銀河団。にじんだ星のように見えるのは全部銀河!

かなり幅が広いように思われるかも知れませんが、今現在、実際に宇宙全体に
いくつの銀河があるかははっきりとわかっていません。

なぜなら地球から遠くを見れば見るほど宇宙の過去を見ることになります。

例えば100億光年の彼方を観測できても、100億年掛かって地球に到達
した光を見ているわけで、現在その場所がどのようになっているかはよく
わからないというのが実態だからです。

つまり、数えられる確実なところで1千万個・・・。

宇宙の果てまで考えて、見ることのできない今現在の姿を想像してこのくらい
あるかも知れないというのが2000千億個というわけです。

星がいくつあるのか・・・?

多いことに違いはないのですが、実のところよくわからないというのが
実情のようです。

余談ですが・・・
ここでは 星 = 太陽のように自分で輝く恒星 として話をしましたが、
太陽以外にも地球や木星のような惑星を持った恒星がたくさん見つかって
きていますので、これまで数に入れたら、星の数はもっともっとたくさんになると
思います。

ずいぶん理屈をこねくり回しましたが・・・

まあ、「星の数ほど・・・」といったら(あまり目くじらを立てずに)
= たくさん! と解釈するのがよいのでしょうね・・・

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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