組立天体望遠鏡で遊ぶ -その3-

今日の朝は雨だったのですが、午後から回復。

 

さい先の良いGWのスタートです。
さて、今日も組望シリーズ・・・

今日は鏡筒の構造を説明します。

鏡筒は上の写真の用に半円筒形の筒をふたつ重ねるようにして筒を作ります。

 

筒内には絞環と呼ばれる遮光絞りと、接眼レンズ用の視野絞環があります。

実はこの絞環があるとないとでは大違いで、絞りの有るものと無いものとを
接眼レンズを着けない状態でのぞくと一目瞭然です。

 

写真は左が絞りの無い望遠鏡、右が絞りのある「組望」です。

絞りの無い望遠鏡で風景や月を見ますと視野全体が白く霞んで、見たいものが
シャキッと見えません。

組望のほうもまだ改良の余地はあるのですが(いずれ改造講座を連載したいと
思います)、それでも絞りの無いものと比べると像がとても締まって見えます。

よく見える望遠鏡にするための基本を押さえた構造と言えます。
組望は前述しましたがオーソドックスな屈折望遠鏡ですので、原理的に見える
像は倒立像(逆さま)になって見えます。

このため慣れないと手持ちで使おうと思っても、なかなか見たいものを視野内に
導入することが難しいです。

また、15倍(35倍)という倍率ではしっかり固定しないことにはグラグラして
気持ちが悪くなります。

 

組望は通常のカメラ三脚に取付できるネジ穴が本体の下側に付いていて、
汎用性の高い取付方式となっています。

出来るだけしっかりしたカメラ三脚に載せて使うようにしたいものです。

望遠鏡は見る対象までの距離により対物レンズと接眼レンズの間隔を調整して
ピントを合わせる必要があります。

組望の場合、接眼部と鏡筒部がネジ式に接合されていて、ネジの回転による
抜き差しで(=接眼部を廻すことにより)ピントを調整するようになっています。

 

接眼筒についている∞のマークがギリギリ見えるくらいの長さにすると無限遠に
ある星にピントがだいたい合うようになっています。

一番引き出した状態では5mくらいの距離でもピントがあうようになっています。

倒立像(逆さま)でも良ければバードウォッチングなどにも使えそうです。

望遠鏡を使いこなす上で重要なテクニックのひとつに、いかに素早く見たい
対象を視野に導入するかというものがあります。

高い倍率になるほど実際に見える視野が狭くなりますので、星の導入にはコツが
いるというわけです。

組望は星の導入に便利にな照準(ピストルなどで狙いを定めるため付いている
出っぱりのようなもの)が付いています。

 接眼側にひとつの山、対物側にふたつの山が出ていて、接眼側から見て三つの
山に見えるようになった先に見える対象が、視野内に導入できるというわけです。

 

この照準をうまく使いこなせるようになれば、見たい天体が素早く視野内に
導入できて楽しく天体観察ができるようになります。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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組立天体望遠鏡で遊ぶ -その3- への2件のフィードバック

  1. ヨタモン のコメント:

    照準の合わせ方が上手くできないんですよね、老眼のせいもあるのかなぁ?
    1ヶ月ぶりの明日、久々に南麓に行くし天気も良さそうなので天体望遠鏡の埃を掃おうかなぁ。
    でもその前に交通渋滞が無いことを祈ることにします。

  2. スタパオーナー のコメント:

    ヨタモンさま
    いつもコメントをありがとうございます。
    望遠鏡を使いこなすうえで大事なテクニックが照準合わせ(=天体の導入)と
    ピント合わせです。
    この二つがうまくできるようになると望遠鏡を使うのが楽しくなります。
    ぜひ気楽に使えるようになるまで練習してくださいませ。

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