日に々々、緑が濃くなります。
林の中も低木の葉が伸び出して、見通しが悪くなり始めました。
さて、今日も組望シリーズ・・・
今日は「組望を使いこなす」(その1)です。
「望遠鏡なんかのぞけば見えるんだろう」と思っていたら大間違いです。
望遠鏡というのは「道具」の一種です。
道具であるからには使い方の作法というかコツみたいなものをちゃんと
把握して習得しないと、うまく使いこなせないと考えたほうがよいです。
小学生の子供に包丁を渡していきなり「みじん切りをして」といっても
できませんよね・・・
程度の差こそあれ望遠鏡もうまく使うのにはいくつかのコツを身につける
必要があります。
まず始めに「望遠鏡は逆さまに見える」です。
「なぜか?」という話は横に置いておいて、とにかく望遠鏡というのは、
逆さまに見えるものだということとに慣れてください。
逆さまに見えないように(正立像に)するためには、望遠鏡の像を上下左右で
入れ換えてやる必要があるのですが、余計な部品を追加することにより、像が
ぼけやすくなりますし、高価になります。
宇宙に上下があるわけではないので、慣れてしまえば「倒立像」でもそれほど
気にならなくなりますし、困ることはほとんどないです。
次に「望遠鏡はピントが命」です。
前にも解説しましたが組望は接眼筒がネジになっていて、グルグル回すこと
によりピントを合わせるようになっています。
∞マークが隠れないくらいのところで無限遠にピントが合うようにできています。
ただ、ピントの位置というのは人により違いますし、同じ人でもその日の
眼のコンディションによっても変わりますので、億劫がらずにこまめにピント
合わせをするクセを付けてください。
組望の場合、接眼筒が半回転くらいでもピントがぼけるのがハッキリわかります。
月などを見たときにはクレーターの見え方が大きく変わるのでハッキリ見える
場所を見つける練習が必要です。
余談ですが、私が初めて望遠鏡を買ったとき、ピントをあわせるということを
知りませんでした。
そのため望遠鏡で星を見たとき
こんなふうに見えて「ああ、望遠鏡で星を見るとこんなに大きく見えるんだぁ」
などと思ってしまいました。
何回か見ているうちに、何かの拍子に接眼部が動いて、スーッと星が小さく
なって行くのに気付いて、初めて星が点になって見えることを知りました。
(中学2年の時のことです。)
今となっては笑い話ですが、どんなふうに見えるのか知らずに使って、
そんなものか・・で終わってしまえば望遠鏡が使えないまま一生を終わって
しまうかも知れません。
そんなけでピント合わせが重要だというお話でした。
(続く)