カラマツに続いて広葉樹たちも緑の若葉が広がりだしました。
スタパ周辺では本格的新緑シーズンが始まりました。
さて、今日も組望シリーズ・・・
今日も「組望を使いこなす」の(その3)で、「天体の動きについて」です。
天体が地球の日周運動によりドンドン動いて行くということも、意外に初心者の
かたは忘れがちです。
倍率が高くなればなるほど望遠鏡の視界の中で星は早く動くようになります。
具体的にどのくらいの早さかといいますと・・・
例えば60倍の倍率で星を見るとすると、星の動きも60倍に加速されます。
言い換えれば24時間で地球が60回自転するのと同じ早さで星が動くことに
なります。(=24分で朝と夜が繰り返されるのと同じです。)
これを角度で表すと(天の赤道付近では)1分間に0.25度動きます。
月の見かけの大きさが0.5度ですので、1分間に月の半分ほどが動くことに
なります。
真ん中にあった月が2分もすれば視野からはみ出してしまうということに
なります。
ちょっと目を離しているスキにせっかく導入した天体が視野から逃げてしまうと
いうことがよくあります。
15倍の望遠鏡ではそれほど慌てる必要もないですが、なるべく視野の中央で
星や月を見た方が解像度が高く気持ちよく見る事ができます。
天体がどちらの方向に進んで行くのか、どのくらいの頻度やスピードで望遠鏡を
動かしたら天体をうまく追尾できるのかといったところを身体で覚えてゆく
必要があります。
地球の自転により、見ている方向の星がどのように動くのかを理解していると
天体の動きを追尾する参考になります。
東の空では星は斜め右上に動いてゆきます。
南の空では星はほぼ右に動いてゆきます。
西の空では星は斜め右下に動いてゆきます。
また、北の空では北極星を中心にして、右(東)側は上に、左(西)側は下に
北極星の上では左に星が動きます。
冷静に考えれば当たり前なのですが、望遠鏡で星を見ているときには、
逆さまに見えていることもあり、つい忘れがちです。
望遠鏡が向いている方角を意識しながら望遠鏡の動かしかたを考えるように
するクセを付けておくと良いでしょう。
(続く・・)