組立天体望遠鏡で遊ぶ -その12-

毎日緑が濃くなり景色が変わって行きます。

 

山桜が咲いていて森の所々に煙りが立っているようです。

さて、今日も組望シリーズ・・・

今日はいよいよ「組望でどんな星が見えるか」を紹介します。

昨日はあまり見えないよ・・・ 的なお話をしたのですが、それでも肉眼で
見るよりははるかにたくさんの天体を見ることができます。

今から400年前にガリレオさんが当時発明されたばかりの望遠鏡で、
めざましいばかりの様々な新発見をしたのですが、その時の望遠鏡よりも
組望のほうが性能が良いくらいなのです。

ですから「ガリレオさんの発見した追体験が組望で楽しめる」といっても
よい訳です。

発見の主のものとしては
・月のクレーターと海の発見
・木星のガリレオ衛星の発見とその公転の観察
・土星の輪(耳?)(35倍で耳があるような感じに見えます。)

・金星の満ち欠け
・スバル(M45)やプレセペ(M44)が星の集団であること

などなどです。

またこれ以外にもガリレオさんの発見ではありませんが、離角の大きな
(双眼鏡で楽しめるレベルの)二重星もたくさん楽しめます。
 例えば、おおぐま座のミザールとアルコルや、こと座のイプシロン星、
 はくちょう座ベータ星のアルビレオも(色を楽しめるほどではないですが)
 分離して見ることができます。

都会で楽しむことのできる天体はこの辺までで、月以外については一度見たら
すぐに飽きてしまいそうな気もしますが・・・

月だけは特別で(天体の中では特別に地球に近いので)予想以上に見えると言って
良いです。

 

上は口径5cmのラプトル50で撮影した写真ですが、15倍の組望でも
この写真に写っているくらいのものは全て確実に見えます。

月の満ち欠けによってクレーターや様々な地形の見え方が変わってゆく様を
充分に楽しむことができますので、お月見用超お手軽望遠鏡と割り切って、
お月見用望遠鏡にするのも良いかも知れません。

また、スタパのような星のきれいに見える場所では、星雲星団がたくさん
見えるようになりますので格段に楽しめる天体の数は増えます。

もちろん天体写真のように見ることはできませんが、球状星団のM13などは
明らかに恒星ではないにじんだ光の固まりに見えますし、系外銀河M81・82
は、かなりかすかですがハの字に並んだ淡い雲のように見えます。

空のきれいな場所で注意深く探せばたくさんの星雲星団を見つけることが
できると思います。

夜空の星座の中には星雲星団や二重星などたくさんの見所が隠れています。

隠れた見所を一つひとつ望遠鏡で探し出して見るというのは、少し難しい
感じもしますが、これができるようになると星を見ると言う趣味が格段に
深く、そして広がりのあるものになります。

大きな望遠鏡ほどたくさんの見所を見ることができますが、天体によっては
倍率の低い小さな望遠鏡のほうが楽しめる場合もあります。

まずはこの組立天体望遠鏡で宇宙の扉を気楽にたたいてみるというのは
いかがでしょうか・・・

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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