春の星雲星団 -その2-

道端には野バラがたくさん咲いていてきれいです。

 

庭のバラの原種なのでしょうが、花期は意外に短くこの1~2週間です。

この時期だけはきれいですし、そこにトゲのある植物があるとわかるので
許せるのですが、花が終わると不用意に藪に入ると痛い目にあうのが困りもの
です・・・

さて、今日も「春の星雲星団」シリーズです。

天の川が見えないこの時期、しし座、おとめ座、かみのけ座あたりは本当に
明るい星の数が少なく、銀河の外がよく見えるので「宇宙ののぞき窓」とも
呼ばれています。

スタパの40cm望遠鏡は構造上あまり低い倍率にはできず、最低でも100倍
なのですが、この狭い視野の中でもたくさんの銀河が見えてしまいます。

 

上の写真でほぼ正三角形にわりと明るい銀河が並んでいます。

右上がM84、左上がM86というメシエ天体で、それ以外は暗いNGC天体
なのですが、良く見ると10個以上の銀河が写っています。

たくさん見えるというだけで、一個一個はあまり面白くありません。

しし座の足下にはM65、66、NGC3628というトリオがいます。

 

わりと見ごたえのある銀河たちですが、40cmではM65と66しか同時に
見ることができません。(上の写真は9cm407mmのsky90という望遠鏡で撮影
したものです。)

 

M65のクローズアップ(左下にM66が見えています。)

 

M66のクローズアップ

 

NGC3628のクローズアップです。

もちろん(?)肉眼で見てもここまでは見えません。

とても空のコンディションの良いときにM66は手裏剣形に、NGC3268は
かろうじて暗黒帯がわかる程度です。

それでもマニアックなかたほど、かろうじてでも見えることを喜んでくれます。

なかなか見えるものではないので、知っている人ほどありがたく思って下さる
のですが、普段、図鑑の天体写真を見慣れているお子さんなどは少し(いや、
とても)ガッカリされてしまうので困ることがあります・・・

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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春の星雲星団 -その2- への4件のフィードバック

  1. 夜空 のコメント:

    こんばんは。
    1分の露出でこんなに撮れるんですね! 驚きです。
    さすが40cmの口径ですね!! 素晴らしい♪
    私は雑事で休みが終わってしまいました。(^^ゞ

  2. スタパオーナー のコメント:

    夜空さん
    今晩は。
    1分露光でここまでと言うか、スタパの40cmは1分までが追尾制度の限界なんです・・・
    1分でいかに暗い天体を写すかということで、F3.3レデューサを使ったり、X2の最大感度(ISO1600)を使ってノイズを消すためにコンポジットしたりと苦肉の策で写しています。
    もっと高感度のカメラがあれば別の写し方もあるので、今後のお楽しみというところですね・・・

  3. うちやま のコメント:

    いつもお世話になるたびに、「ありがたく」見させていただいています。

    結局、比較の問題ですね。
    我々は「自分の望遠鏡でみえる姿」を標準としていますから、
    それ以上に見えるとうれしくなります(ただし、自分の望遠鏡を覗く気にならなくなるという副作用がありますが)。
    10~15cmくらいの望遠鏡も使って見てもらうと、40cmのありがたさがよくわかるのではないでしょうか。

  4. スタパオーナー のコメント:

    うちやま さま
    いつもありがとうございます。
    そー、比較の問題でご自分で望遠鏡を持っているかたは40cmという大口径のありがたみがわかるけれど、望遠鏡をのぞいたことがないかたにとっては、やはり図鑑のように見えないことはカルチャーショックなのだと思います。
    まあ、肉眼ではがんばってもこのくらいにしか見えないのですよと教えてあげるのも重要な事だと思っていますが・・・

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