気の早いタンポポたちが、すっかり種を作って風が吹くのを待っています。
球形になったタンポポの綿毛を見ると、何となく宇宙をイメージしてしまうのは
私だけでしょうか・・・?
さて今日も「春の星雲星団」シリーズです。
おとめ座、かみのけ座付近は宇宙ののぞき窓というお話をしましたが、遠くが
見える分、地味な系外銀河が多いのですが、その中でわりと派手(?)な
特徴のある銀河をいくつかご紹介します。
おとめ座のM104(ソンブレロ銀河)です。
写真の撮り方によって、ソンブレロ(メキシコ人がかぶるツバ広の帽子)に
見えることからこの名前が付いていますが、肉眼ではとても細長い形に
見えます。
スタパの40cm望遠鏡で見ると中央の暗黒帯側はスッパリ平らで、上側は少し
ふくらんで見えて、本当に条件の良いときに暗黒帯の下側がかすかに見える
といった感じです。
これは、かみのけ座のM64(黒目銀河)。
中央の明るい部分(バルジと言います)のすぐ上を取り巻くように暗黒帯が
あります。
見方によっては黒い瞳が輝いているように見えることからこう呼ばれています。
肉眼ではこれをズッと薄くした感じに見えます。
肉眼ではあまり良く見えませんが、写真に撮るととても派手な銀河を紹介して
おきます。
これは、かみのけ座のM100。
銀河を真上から見た形で、渦巻きがとてもきれいです。
これは棒渦巻き形銀河に分類されるうみへび座(おとめ座のスピカのズッと
南のあたり)のM83です。
南に低いので中心部でさえ見つけることも難しい事が多いです。
渦巻き形銀河の真打ちといえば、おおぐま座のM101です。
この銀河、回転花火銀河とも呼ばれていますが、肉眼ではかなり大きな形が
わかるものの、渦のようにイメージできるのはかなり難しいですネ。
(続く)