光のちょっとした加減でいつも見ている風景がハッとするほど美しく感じる
ひとときに出会えることがあります。
これまでレンズを光が通過するときに光が曲げられ(屈折して)焦点を結ぶと
いった表現をあたりまえにしてきました。
でも、どのように(どうして)光が曲げられるのかにはふれていませんでした。
人によってはその辺の疑問が引っかかり次に進めないということもあるかも
しれないので、今日は屈折という現象について考えてみたいと思います。
光には粒子(光子と言います)としての性質と、波(電磁波)としての性質がある
ことをご存知のかたは多いと思います。
これ、概念としては何となくわかっても、完全にこの理論が理解できるのは
大学の物理学科レベルの知識がないと無理だと思います。
(少なくとも私にはわかりません。)
まあ、あまり深く考えずに粒子と波の両方の性質を持っていると考えて
ください。
光の粒子としての性格は反射という現象で説明がつきやすいです。
光が鏡に当たったときは鏡から垂直に立てた線に対して入射角と反射角が
等しくなります。
これはボールが壁や床にぶつかったときと基本的に同じ振る舞いで、
粒子として考えて問題なく説明がつきます。
一方、単純な粒子ですと光の屈折や回折といった現象をうまく説明することが
できず、波として考えることで、かなり説明が付きやすくなります。
波として考えると、波が小さな隙間を通り過ぎるときに穴を中心に波紋が
広がるようす=回折(読んで字のごとく折れ曲がって回り込む現象)の原理を
理解することができます。
また、波が通過する場所の密度の違いによって波のスピードが変わることに
よる屈折現象についても光を波と考えることができる証拠とも言えます。
それでは具体的に屈折をどのような現象として捉えるのか、詳しくは次回に
説明したいと思います。