ラプトル60登場 - その7 -

夏らしい天気で昼は良く晴れます・・・

高原のさわやかな風が吹き渡り快適そのものです・

 

でもなぜか夜になると曇る、悪いパターンにはまり始めた感じです・・・

さて、ラプトル60でどんな天体を観察するか・・の続きです。

さて、都会地では月惑星のほかで楽しめる天体となると少し制約が多く、
メジャーな二重星と数個の星雲星団くらいが対象になります。

最近はあまりはやらないような気もするのですが、小口径向けの二重星という
のは調べていただくとかなりたくさんあります。

色の対比の美しいもの、小さな雪だるまのように見えるものなどいろいろな
ものがあります。

二重星の色というのは面白くて、人により見えた色の表現が違うことが
多いです。

たとえば色の対比が美しいことで有名なはくちょう座β星(アルビレオ)は、
一般的には黄色と青の一対ですが、人により金と銀、オレンジと水色など、
さまざまな表現をされます。

使用する望遠鏡や倍率、その日の空のコンディションによっても変わるので
参考資料を鵜呑みにするのではなく、自分の目を信じて自分なりの色の表現を
見つけていただくのがよいと思います。

こと座のε星(ダブルダブル)などラプトル60にとって性能の限界に近い
対象ですと空のコンディションで見え方がかなり変わり、二つに分かれる日も
あれば、分離して見えない日もありますので、一度見て見えなくてもあきらめず
日を変えて何度か試してみる必要があります。

いずれにしても自分の目を鍛えて、信じて観察するような心構えが大事です。
(すみませんが二重星の写真は手持ちがありません。)

さて、最後に星雲星団ですが、都会地では本当に絶望的で、M45(すばる)、
M42(オリオン星雲)、M31(アンドロメダ銀河)の中心部のほかは、存在そのものを
見るけるだけでもかなり苦労すると思います。

スタパのような星のきれいな場所ですとメシエ天体の約半分は存在を充分
見つけることができますし、そのうちの半分くらいは写真で見る姿を
(微かですが)何となく想像できるような見え方になります。

たとえば下は写真で見る世界。(オリオン大星雲M42です。)

 

そして、望遠鏡では・・

 

このくらい見えればかなり見えていると言えるほうです・・・

少しガッカリしかねませんが、自分の眼で見ることが何より重要だと思います。

星のきれいな場所に出かけたときに困らないように、どんな天体がどこに
あるかを見つけられるように勉強しておくのがよいです。

少し話はかわりますが、パソコンの場合にはパソコンだけ買ってもただの箱で、
必要に応じてソフトをインストールすることにより自分にあったパソコンに
仕上がって行きます。

望遠鏡の場合、ソフトをインストールする場所はありません。

望遠鏡を使いこなすためには自分自身の頭と体にソフト(望遠鏡の使い方と星の
位置を覚えること)をインストールしなければなりません。

将来的に自動導入ができる望遠鏡を購入したとしても、この基礎の部分が
しっかりしていないとうまく使いこなすことができません。

うまく見えない、うまく扱えないというのを乗り越えて少しずつ望遠鏡の
ためのソフトが自分の身につくようになります。

ぜひ自分の望遠鏡を使い倒してほしいと思います。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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への2件のフィードバック

  1. Nab のコメント:

    ご無沙汰です。コメントは久しぶり。
    でも、ブログはほぼ全部読んでます。

    二重星の色について一言。
    アルビレオのように明るい二重星の場合、色消しに優れた小口径望遠鏡の方が色がよくわかります。私のところでは、5cmから35cmまでの口径で同じ天体を見られますが、アルビレオが一番きれいに見えるのはFC50、タカハシのフローライトアポクロマート5cmレンズです。現在は販売されていませんが、同じくテレビュー「プロント」(口径7cm、F6.8)もきれいです。
    これらは、色についてはTOA130(口径13cmレンズ)よりきれいに見えます。光量が多すぎると色が飛んでしまうようです。ですから、どの口径で見たかによって色が違って見えると思われます。
    ラプトル50・60は、アルビレオを見るのに最適な望遠鏡かもしれません。

    見やすい二重星のリストはこちらからダウンロードできます。
    http://www.geocities.jp/ns5sct/double/double.html

  2. スタパオーナー のコメント:

    Nabさま
    こちらこそご無沙汰です。
    といってもこちらもNabさんのサイトをいつも見ていますので、それほどご無沙汰という感じもしていませんが・・
    そういえば先日、Nabさんご紹介のきたさんが来館してくださいました。
    超ハイレベルな話がたくさん聞けて楽しかったです。こんな風に天文仲間の輪が広がると良いですね。

    さて、二重星について・・
    本当に同じ二重星でも使う望遠鏡や倍率、空の透明度、シーイングにより全く違った見え方をするので面白いです。
    (もちろんアルビレオは小口径向きですね)
    二重星は星雲星団がよく見えないようなコンディションの時でも楽しめるので、最近ではスタパの40cmで見て楽しい二重星のレパートリーを増やそうと、機会を見つけては二重星巡りをしています。
    Nabさんから教えていただいたリストも役に立っています。m(_ _)m

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