ホントに超入門 「望遠鏡の使い方」 その2:導入編-1

秋色が濃いです・・・

 

(ちょっと濃すぎますか・・・? (^_^;) )

今日は導入編のその1・・
「望遠鏡が見える範囲は驚くほど狭く、かなかな星が見つからない」です。

さて、心静かに瞳をそっと接眼レンズの中心に近づけることができ、めでたく
望遠鏡を覗くことができるようになったでしょうか?

でも、まだ油断はできません。

視野の中に見たい天体をうまく「導入」できなければ、うまく覗くことができても
使い物になりませんから・・・。

「な~んだ、望遠鏡を星に向ければいいんでしょ?」と思うかも知れないのですが、
実はこれが意外と難しく、多くの初心者がうまく導入できずに挫折してしまう
ところなんです。

実際に星を導入するためのコツや、導入を支援する機材(ファインダーと呼ばれる
装置など)については追って紹介するとして、ここではなぜうまく導入できない
かを理解していただこうと思います。

理由は単純で、望遠鏡で見えている範囲(実視界)というのは驚くほど狭いという
ことです。

 

上は36倍という倍率の視界がどれほど狭いかを示しています。

6倍くらいの倍率ですと、だいたいそちらのほうに望遠鏡を向ければ、何とか
対象が視野内に入ってきてくれるのですが、36倍になると相当気を使って
狙いを定めないと視野の中に見たいものを「一発」で導入することができません。

この「一発」でというのがとても大事です。なぜなら・・・

昼間の風景ですと多少外れても周囲の風景を見ながら「もう少し右」とか「もっと
上」とかいうように調節をすることが可能です。

でも星の場合には周囲に目印になるものはなにもなく、一発で導入することが
できなければ、ただ暗い夜空が見えるだけで、どちらにどのくらい望遠鏡を
振ったらよいかまるで分かりません。

初心者が陥りやすいミスとして、つい初めから高い倍率にして見たがるという
間違いが大きく災いします。

なぜなら見える範囲の広がりを示す角度(視野角)は倍率にほぼ反比例しますので、
倍率が高くなるほど見える範囲は狭くなり、より導入が難しくなるからです。

倍率が2倍になると視野角は2分の1になるので、見えている面積は4分の1に
なってしまいます。

ですから、天体を導入するときの基本は、できるだけ低い倍率で導入して
視野の中央に来るよう調整してから、必要に応じて倍率を上げて行くという
作業が必要になることをぜひ覚えておいて下さい。

ファインダーなどの導入支援装置を使用すれば、高い倍率でもいきなり導入
することができるとようになりますが、これらを使うのにもまたコツがいり
ます。

まずは基本から低倍率で確実に導入ができるように練習することが大切です。

続く・・・

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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