ホントに超入門 「望遠鏡の使い方」 その3:導入編-3

スタパの周辺には秋色がいっぱい

 

秋を感じる気配がいっぱいで、どっぷり秋といった感じです。

さて今日は導入編その3、「導入支援機材について」(1)です。

「導入支援機材」などと書くとすごく大げさですが、要するに望遠鏡は視野が狭く
天体を視野に導き入れるのがなかなか難しいので、簡単に導入できるようにする
ための機材という意味です。

いろいろなタイプがあるので今日はそのいくつかを紹介し、次回以降に個々の
くわしい説明をして行きたいと思います。

a)光学式ファインダー

「導入支援機材」として最も一般的なのが「光学式ファインダー」と呼ばれる
望遠鏡の横に付いている小さな望遠鏡です。
(通常「ファインダー」といえば「光学式ファインダー」のことをいうことが多いです。)

 

高倍率で視界の狭い大きな望遠鏡と同じ方向を向くように取り付けた倍率の
低い小さな望遠鏡です。

 

ファインダーの視野の中には十字に線が張ってあり、この中央に目的の天体を
合わせれば望遠鏡本体の視界にも導入ができるようになっています。

ファインダーの口径に応じて暗い天体を見つけることが可能です。

ファインダー自身にも数倍(6倍~10倍くらい)の倍率がありますので、
導入精度は高いですが、ファインダーに導入すること自体に多少の慣れが
必要になります。

b)スポットファインダー

最近、はやりのファインダーです。

 

光学式と異なり倍率は掛かりません(=1倍)。

 

ほとんど素通しのレンズに光点を写しだし、これに目的の天体を重ねると
望遠鏡本体の視界に導入ができるようにしてあります。

倍率が低いので導入はしやすいですが、精度が低いので望遠鏡本体が高倍率だと
一発で導入できない場合があったり、暗い天体の導入には向きません。

明るい天体や昼間にはたいへん使いやすいです。

c)簡易照準器

望遠鏡の鏡筒に銃の狙いを定めるときに使うような突起を設けてあるもので、
機材というよりは機構。

 

筒先と手元の突起を重ねるようにして、その先に目的の天体を持ってくるように
すれば導入ができます。

 

原始的といえば原始的ですが、調整不要で直感的に使えて低コストととても
実用的です。

スポットファインダーと同様倍率が低いので精度が低く、暗い天体の導入には
向きません。

d)その他

最近はマイクロコンピューターを応用した自動導入や、導入方向を指示して
くれる導入支援装置などがありますが、高価なのと初心者が使用するには
少しハードルが高いので、ここでは紹介しません。

続く・・

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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ホントに超入門 「望遠鏡の使い方」 その3:導入編-3 への2件のフィードバック

  1. EMI のコメント:

    初めて望遠鏡を買った時の事を思い出しながら楽しく拝読しています。
    最初から赤道儀を買ってしまったため、持ち運びは重たいし。
    ファインダーを覗いても目標の物なんて・・・どう動かせば入るのやらサッパリわからず。
    途方に暮れて、悲しいやら悔しいやら・・・。

    スタパオーナーさまは光学ファインダーを使う時のコツってどうしていますか?
    皆さんどうやって入れているのか、そういう事ってかえって聞けなかったりするんですよね。
    次回も楽しみにしています。

  2. スタパオーナー のコメント:

    EMIさま
    いつもありがとうございます。
    いきなり赤道儀・・・ さぞご苦労されたことでしょう。
    それでも使いこなせるようになれば笑い話ですが、それで一生望遠鏡に縁がなくなってしまう場合もありますよね。
    でもそれでお蔵入りになっている望遠鏡(埋蔵望遠鏡)のほうが世の中には多いのではないかと思いますね(^_^;)
    ファインダーのコツ、18日の記事がお役に立ちますかどうか・・・・

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