ホントに超入門 「望遠鏡の使い方」 その10:ピント合わせ編-4

台風一過でよい天気になるのかと思っていたのですが、ほんの一瞬雲の切れ間が
見えたきり、雨模様に逆戻り・・・

さて、今日は「ピント合わせ編」 その4です。

今回はピント合わせのコツを紹介します。

望遠鏡の視野の中にすでになにかが導入されているという前提で話を進めます。

1.粗調整

まずぼんやりでも良いので視野の中に何かがある(真っ白とか真っ黒でなく、
視野の中に明るさのムラが見えている)場合には、

望遠鏡を覗きながらわりと大胆にピントつまみをグリグリと回してみます。
(このとき必ず望遠鏡を覗いた状態で行います。)

ピントつまみを回すコツですが、望遠鏡をできるだけ動かさないように、
振動を与えないようにしながら、つまみだけを回転させるようにします。

つまみの軸中心がどこにあるかを頭の中で思い描きながら回転させると、
望遠鏡が動きにくいです。

慣れないとつまみを回しただけで、視野が大きく動いてしまうことがあります。

覗きながら回しているとどちらに動いたかも分かるので、復元もしやすいです。

グリグリ回しているとあるところで、グッと像が締まって見えるように
なります。

自分の望遠鏡なら上記のだいたいピントの合う位置を覚えておいたり、印を
付けておくと観察を始めるときに素早くピントを合わせられるようになるので
便利です。(前回紹介した主鏡移動型は外から見えないのでダメですが・・・)

2.微調整

ある程度像が締まってきたら、今度はゆっくりと、さらに望遠鏡に振動を
与えないようにピントつまみを少しずつ回します。

小望遠鏡の場合、手を触れているだけで視野内が揺れてピントが合っているか
どうかわからないことも多いので、少し動かすたびに手を離し振動が収まるまで
待って確認して、また少しだけ回す・・・という形でピントを追い込んで
行きます。

回しすぎてピンぼけになり始めたときは、逆方向に同じように追い込んで
行きます。

 

微調整の場合、写真の用に両手でピントつまみを回すと、軽く回せて、
ブレにくく、調整がしやすいです。

ほんの少しボケているだけで望遠鏡本来の性能が発揮できませんので、納得が
行くまで調整をします。
前にも書きましたがピント調整は接眼レンズを交換したとき、眼のコンディ
ションなどによっても変わりますので、面倒がらずこまめに調整できるよう
練習しておいて下さい。

3.延長筒について

F5前後の短焦点の望遠鏡の場合、ドロチューブの調整範囲が短く、そのまま
ではピントがでない場合があります。

可動範囲を広くすると一番内側に繰り入れたとき、ドロチューブの先端が対物
レンズに近づきすぎて、接眼部から見たとき対物レンズ全体が見渡せなくなり
ケラレ(口径食といいます)が生じてしまうのを防ぐためです。

このため・・・

 

天頂ミラーを組み合わせた状態でないとピントが合わないようになっている
ものが多いです。

ミラーなしで使用したい場合には「延長筒」と呼ばれる部品を追加しないと
ピントが合いません。

 

写真は接眼スリーブに差し込むタイプですが、ねじ込み式のものもあります。

付属品として添付される場合もありますが、オプションの場合も多いので、
事前に確認しておくと良いでしょう。

続く・・・

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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