今日も良い天気・・と言いたいところなのですが、
今日は一日中青空が見えるのに、雪が舞うという変な天候。(しかもやたらと
寒い。)
上の写真では雪が降っているように見えませんが、もう少しわかりやすいのを・・
そのままではわかりにくいので一部分を拡大してみました。
さて、少し間が開きましたが「コンデジで天体写真」シリーズの続きです。
従来からあるカメラ(ニコンP5100)をより高感度性能の高いはずのキヤノン
パワーショットS95に変えて「さあ!」と意気込んで撮影に臨んだのですが、
今ひとつの写りにならなくて少し盛り下がってしまいました。
左がニコンP5100、右がキヤノンS95。
撮影データはどちらもISO3200で露光時間2秒、カメラレンズの焦点距離と
開放F値の違いにより写角(倍率)は異なりますし、コンポジットとの枚数
(ニコン:13枚、キヤノン6枚)も異なるので同列には比較できないのですが、
キヤノン側の星雲の形(特に星雲の左側)の形が変です。
どう見ても星雲が部分的にかき消えていて、ブラックアウトが発生していると
考えられます。
相当注意してセッティングしているのですが、カメラアダプターのわずかな
たわみなどで発生してしまうようです。
ここでの組み合わせは3月7日に紹介したもので
・望遠鏡(アトラス60:D=60mm、f=800mm、F=13.3)
・天頂プリズム
・ミード デジカメアダプター(接眼スリーブ延長筒含む)
・PL40mm(ビクセン製接眼レンズ)
・コンデジ(ニコン クールピクスP5100:f=7.5mm F=2.7、35mm版35mm相当)
または(キヤノン クールピクスS95:f=6.0mm F=2.0、35mm版28mm相当)
・ケーブルレリーズブラケット(ビクセン製)
という構成です。
ここで復習の意味も含め、もう一度合成F値と合成焦点距離を計算しておきます。
まずニコンP5100から
・縮小率=カメラ焦点距離 ÷ 接眼レンズ焦点距離
= 7.5mm ÷ 40mm =0.1875
・光学系F値= 望遠鏡F値 × 縮小率
= F13.3 × 0.1875 = 2.5
∴この値はカメラレンズのF値より小さいので、合成F値はカメラレンズの
F値(F2.7)となる。
・合成焦点距離 =カメラ焦点距離 × 倍率
= 35mm × (800÷40) =700mm(35mm版相当)
次にキヤノンS95
・縮小率= 6.0mm ÷ 40mm =0.15
・光学系F値= F13.3 × 0.15 = 2.0
∴この値はカメラレンズのF値と同じ、合成F値はF2.0となる。
・合成焦点距離 =カメラ焦点距離 × 倍率
= 28mm × (800÷40) =540mm(35mm版相当)
少し前置きが長くなったのですが(何を言いたいかというと)、40mmの接眼
レンズを使うことによりキヤノンS95の開放F値を最大限活かせるという
メリットを重視しての構成になっているというわけです。
どうやら今回はこの合成F値:2.0にこだわったのが失敗の原因のようです。
S95のカメラレンズとビクセンNPL40mmの相性があまり良くないようで、ブラック
アウトがでないようにする位置合わせが非常に難しいということです。
同時に入手したビクセンの接眼レンズNPL30mmで試したところNPL40mmよりも
多少ブラックアウトしにくいことがわかりましたので(決して簡単というわけ
ではないですが)、NPL30mmで撮影して見ることにしました。
続く・・・