台風一過でスッキリ晴れるかと思ったら、すぐ次のが来て、中途半端に近く
なので、どうも気持ち良く晴れません・・・
まあ月も明るい時期なので、それほど期待してはいないのですが、それでも
せめて月だけでもみたいものです。
さて秋の星座シリーズ、今日はケフェウス座です。
ケフェウスはカシオペヤ座のところでも紹介しましたが、古代エチオピア帝国の
王様です。
王様のわりには、お后のカシオペヤや娘のアンドロメダに比べるとかなり陰の
薄い存在です。
場所はカシオペヤ座 - 北極星 - デネブ(はくちょう座)で囲まれる三角地帯
の中にほぼ収まる、とんがり帽子のような5角形が目印になります。
一番明るいα星が2.5等星の他は3~4等星の暗い星で形作られています。
都会で見付けるのはかなり難しい星座です。
α星はアルデラミン(右うで)という固有名があるので星座絵では北極星側が
足になって・・・
このような形に表現されることが多いです。
ただ星の配列からこの絵を想像するのはかなり無理があり、北極星側を頭にして
人型を想像した方がピンと来ます。
古い星座絵の中にはそのような(北極星側が頭の)ものもあるので、上のような
絵を無理に想像しなくても良いのかも知れません。
影の薄い星座だからと言うわけではないのですが、望遠鏡での見どころは
それほど多くありません。
有名どころではガーネットスター(上の写真で赤矢印で示した星)があります。
高名な天文学者ウイリアム・ハーシェルがザクロ石のように赤いということで
命名したそうです。
![121004garnet1020661](https://star-party.jp/wp/wp-content/uploads/2012/10/121004garnet1020661-375x350.jpg)
写真では目で感じた色にはなかなか写らないですが・・・
まあ星の色の見え方というのは個人差がかなりあるのですが、個人的には
オレンジ色に見えて、赤には見えないというのが正直な感想です。
望遠鏡の口径や倍率、空のコンディションなどによっても違って見えるので
いろいろな条件でためしてみるのが良いかも知れません。
望遠鏡であまりお奨めの天体はないのですが、ケフェウスの5角形の中は
10倍前後の双眼鏡で見ると、とても賑やかできれいな場所です。
わりと粒ぞろいの星がバラバラとちりばめられていて楽しめます。
ガーネットスターの色も双眼鏡で見ることができますので、空のきれいな
(天の川が肉眼で見えるような場所では)ぜひ双眼鏡を向けて頂きたいあたり
です。