今日も雨模様でしたが、夕方には雲が切れて夜には雲間から星が
時々のぞく天気になりました。
スタパ周辺では雨に洗われた緑がとてもきれいで、栗の木にビッシリと
花が付いています。
さてミニスコープで遊ぶ Pico-8シリーズの続きです。
昼間にPico-8を使用する場合、迷光が多くコントラストが非常に悪い
見え味なので、これを改善する方法を考えてみました。
最も手っ取り早い方法としてフードを着けることを検討しました。
シュミカセ系の望遠鏡の場合、純正のままでは筒先端にある副鏡
(または補正レンズ)より前方に鏡筒が伸びていないことが多いです。
この状態だと筒内には望遠鏡が結像させるための光以外のたくさんの
光が上下左右からたくさん入ってしまいます。
鏡筒内は黒く塗装されていますが、結像に必要な正面からの光束以外の
光のほうがはるかに多いので、黒色塗装の反射率を差し引いても決して
無視できない量の光が接眼部まで紛れ込んでしまいます。
できるだけ長いフードを筒先に取り付けて、前方から来る光(=結像に
必要な光)だけが鏡筒内に入れるようにすれば、迷光が減りコント
ラストが向上するのではないかというわけです。
そんなわけで早速フード造り。
Pico-8の鏡筒外周がほぼ30cmでしたので、これ
A4サイズ用がクリアホルダーを巻き付けるのにちょうど良いサイズ
でした。
フードの内側は黒くしなければいけないので、望遠鏡ショップで販売
している黒の植毛紙をクリアホルダーサイズに切って貼り付けます。
植毛紙がほんの少し小さめにするのがコツです。
でもってこれをレンズキャップを外したPico-8に輪ゴムで止めます。
前から見ると・・・・
あらら・・・・
まあでもこのままでも効果はほとんど問題なさそうです。(几帳面な
方はもう一本ゆるめの輪ゴムを準備すればOKです。)
フードの有無で接眼レンズを外した接眼部をのぞくと
左がフードなし、右がフードありの状態です。
どちらも遮光筒の内側がピカッと光っていて一見あまり差がない
ようにも見えますが、フードなしの遮光筒以外の部分に広がった
迷光の量などから、フード付きの迷光は数分の一になっていると
思われます。
左のフード付の遮光筒内が緑に光っていますが、これは望遠鏡が
遠方の生い茂った木に向けていているので、茂った葉からの光が
遮光筒内の迷光になっているためです。
右のフードなしのほうは葉からの光の迷光が埋もれてしまうほど
たくさんの天空光が遮光筒内を光らせていることになります。
同じ条件で撮影した屈折望遠鏡(ポルタA80Mf)の筒内と較べると・・・
迷光はかなりよく抑えられていることがわかります。
フードを着けても完璧ではないのですが、それでも着けないよりは
劇的に見え方が改善します。
100倍くらいにするとコントラストが悪くてデティールが全然判ら
ない感じだったのが、フードを着けると屈折には及ばないものの
かなりのところまで見えるようになりました。
昼間にPico-8を使うときの必須アイテムと言えます。
夜は天空光が少ないので、ここまで見え味が悪くなることはないかも
知れないですが、筒先にある補正レンズの夜露防止の意味でもしっかり
したフードを用意しておいたほうがよいです。
今夜は雲間に星が見えたので少しだけPico-8で見てみました。
でもすぐに曇ってしまいよく確認することができませんでした。
ただ、上にも書いたように夜は天空光が少ないので、昼間のイメージ
よりはずいぶんスッキリ見えているように思いました。
天候の回復を待ちながらレポートして行きたいと思いますので、
もうしばらくお待ち下さい。(続く)