冬の星座シリーズ -その7- こいぬ座

今日はふたご座流星群極大日の前日ということでスタパにはたくさんの
ゲストが・・・

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でも天候は今一つで、天気予報も微妙な感じで重苦しい雰囲気だった
のですが、室内で星空解説をしていると22時を過ぎたあたりから
雲が切れ始め、何とか観察会ができるくらいまで晴れてくれました。

まさかのダブルヘッダーでした。

さて今日も冬の星座シリーズ、今日は「こいぬ座」です。

こいぬ座のプロキオンは冬の大三角の一角をなす0.5等星の堂々たる輝星です。

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でもすぐ近くに全天一明るい恒星のシリウスがあるため今ひとつ目立ち度が
低い感じがします。

望遠鏡で見て楽しい天体がないのも注目度が低い理由かも知れません。

おおいぬ座とこいぬ座が並んでいるのに、神話や伝説がリンクしている
わけでも、明確なエピソードがあるわけでもないのが今ひとつパンチに欠けます。

同じ大小が並んだおおぐま・こぐまのほうが神話としてはインパクトが強いですね。

こいぬ座の神話として有力なのは鹿狩りの名手アクタイオンの猟犬だったという
ものです。

アクタイオンが狩りに出かけたとき森の奥深くで狩猟の女神アルテミスに出合い、
一目惚れをしてしまいちょっかいを出したばっかりに鹿に変えられてしまいます。

アクタイオンの猟犬は目の前に現れた鹿が自分の主人だとは気付かず、この鹿を
追い詰めます。

自分の有能な飼い犬に追い立てられ、逃げ切れないと悟ったアクタイオンは
ついに川に身を投げて自らの命を絶ってしまうのですが、アクタイオンの猟犬は
その場で主人が帰るのを泣きながら待ち続け、やがてその場で命を落とす・・。

哀れに思ったゼウスがこの犬を天上にあげ、こいぬ座にしたということです。

子犬の目にあたる星はゴメイザという固有名ですが、泣き濡れた瞳という意味が
有り、まさにこのお話を裏付けるものだということになっています。

主人よりも犬のほうが有名になってしまう元祖ハチ公みたいな犬だったようですね。

ゴメイザという固有名の星があるだけでこいぬ座がいとおしい星座のような気が
してしまうから不思議です。

星や宇宙をテーマにした歌をたくさん歌っているアクアマリンの曲の中に
「子犬の瞳」というのがあるのですが、まさにこのゴメイザがテーマになっています。

この曲の中に「涙の向こうにしか見えないものがある、それを今君は見てる」
という哀しみをポジティブに受け入れるフレーズがあってとても好きな曲です。

スタパオーナー について

たくさんのかたに星空の美しさ、楽しさを知って頂きたくて、天体観測のできるペンションを開業しました。
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