久々の雨、ズ~ッと好天が続いていましたので、とてもホコリっぽくて
困っていたのですが、これで少しは落ち着きそうです。
ありがたいことに夜は晴れて、雨で空気も洗われたのかとてもきれいな
星空を見ることができました。
さて、今日も組望シリーズ・・・
そろそろ具体的にどんな星が見えるのかといった話に入りたいところなのですが
今日は「組望のポジショニング」(望遠鏡としての位置づけ)について書きたいと
思います。
世の中には非常にたくさんの望遠鏡が販売されているのですが、一般のかたの
目に付きやすいホームセンターやディスカウントショップで売られている
かなりの部分はまともに見えない、おままごとレベルの製品が多いです。
上の写真で左は組望(35倍)、中央と右側はなんちゃって望遠鏡で、月の
クレーターさえまともに見えない粗悪品です。
形はそれなりに望遠鏡のようですが・・・
対物レンズをのぞき込むと、レンズのすぐ後ろにシングルレンズの性能の
悪さをごまかすための絞環が入っているのがわかります。
価格は3~4千円くらいなのですが、あくまでも望遠鏡のような形をした
おもちゃと考えるべき物です。
組望はこのクラスの価格でとにかく真面目に作られた望遠鏡と言えます。
ただ、組望のスペックは口径40mm、15倍(または35倍)ですので、
望遠鏡としてはかなり非力な部類のものと言えます。
(双眼鏡に毛の生えたレベルとも言えます。)
ですから(月以外は)よく見かける天体写真のように様々な天体が見えるとは
思わないほうが良いです。
ごく一部の星雲星団をのぞいては、存在自体を確認するのがやっとで、星の
集団なのか星雲なのか区別が付かないくらいの見え方しかしません。
こんな事を書くとガッカリしてしまうかも知れません。
でも、組望の値段(15倍:1580円、35倍:2880円)を考えると、これでも充分
すぎる性能だと私は思うのです。
たった(?)1580円で、
・望遠鏡の仕組みを理解できて、作るのを楽しんで
・望遠鏡の(ピント合わせや導入といった)基本的な使い方を習得することが
できて
・月のクレーターをしっかり見ることができる
・少なくとも400年前にガリレオさんが使っていた望遠鏡よりも
はるかに高性能!
・将来的に大きな望遠鏡を買ったときにサブスコープになる
(口径40mmクラスのサブスコープを完成品で購入しようとすると
1万円くらいします)
・後日書きますがデジカメや携帯で月の写真も撮れます
・様々な改造をして遊ぶこともできます ・・・ etc.
ちまたに蔓延している粗悪望遠鏡とは明らかに違う、様々な楽しみ方ができる
製品であると思います。
だからこそパッケージに現役天文学者の写真入り推薦文が載っていても
どこからもクレームが付かないのだと思います。
実際に星を見はじめる前にちょっと予防線を張るような感じなのですが、
組望でいろいろな天体を見て、ガッカリするのではなく、このクラスの
望遠鏡ではこういう見え方をするのだということを学習するつもりで見て
頂くのがよいと思います。
組望がこういう位置づけの製品なのだということを理解したうえで使えば
ガッカリすることも少ないかと思います。
(続く・・・)